阿武咲奎也

阿武咲 奎也

阿武咲 奎也（おうのしょう ふみや）は、1996年7月4日生まれで、阿武松部屋に所属している現役の大相撲力士です。青森県北津軽郡中泊町の出身であり、本名は打越 奎也です。彼の最高位は西小結で、この地位に到達したのは2017年11月場所と2018年1月場所です。阿武咲という四股名は、地元の恩師の願いを込めた名前でもあります。

来歴

阿武咲は5歳から相撲を始め、地元の中里道場で時間をかけて技を磨きました。その後、阿武松部屋の子供向け相撲教室にも通い、早いうちから才能を披露していました。小学校時代から相撲に取り組み、全日本小学生相撲優勝大会で優勝を果たすなど、順調に成長を遂げました。

中学校に進学すると、中学相撲選手権大会で無差別級の初の2連覇を達成し、その後は高校に進学。青森県立三本木農業高等学校では、1年生でありながら全国高校相撲大会と国体相撲少年の部で優勝しました。高校在籍中に自信を深め、卒業前に相撲界に入ることを決意し、2013年に阿武松部屋に入門します。

十両昇進まで

2014年11月場所では東幕下3枚目で5勝2敗の成績を収め、その結果を受けて2015年1月場所で新十両として昇進しました。昭和以降で10番目に若いスピード出世となり、昇進会見では「感謝」と「謙虚」を強調しました。また、入門以来の期待に応えるべく、速さと瞬発力を生かした相撲を取ることに専念しました。

新入幕から三役昇進まで

2017年5月場所で新入幕を果たした阿武咲は、初日は不安ながらも、2日目からは5連勝を飾り、千秋楽では中学からのライバルである貴景勝に敗れるも、10勝5敗という好成績で敢闘賞を受賞しました。以降も新入幕から2桁勝利を連発し、11月場所で西小結に昇進するなど順調にステップアップしました。

取り口とスタイル

阿武咲は、速攻の突き押しが持ち味の力士です。彼は直線的な戦法で相手を圧倒し、瞬発力を活かした相撲を取ります。とはいえ、体型上の特性から柔軟性に欠ける一面もあり、引き技に対弱い場面が見受けられます。自身の取り口の課題を認識しつつ、常にレベルアップを図っています。

エピソードと人間性

阿武咲は周囲との関係も良好であり、同郷の力士たちとの交流も深いです。彼は特に貴景勝と親友であり、ライバル関係にあるとはいえ、互いに高め合う関係を築いています。また、相撲教習所での過酷なマスコミ取材や自主練習にも果敢に取り組む姿は、多くのファンから支持されています。

彼の趣味は音楽鑑賞やカラオケであり、特にCHEMISTRYを得意としています。音楽が好きとはいえ、試合前に聴くのは避けているようです。

今後の展望

現在も前頭の地位を維持し続けている阿武咲は、さらなる成長を目指しています。怪我を抱えつつも、持ち味である速さを武器にして、相撲界での地位を確固たるものにし、将来の横綱を目指す力士として活動していくと期待されています。彼の今後の活躍にも目が離せません。

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