陸錦

陸錦（りく きん）について

陸錦は、清末から民初にかけて活躍した著名な軍人です。彼は北洋系に属し、直隷派にその身を置いていました。生涯を通じて、さまざまな軍事的および政治的な役割を果たしました。

幼少期と教育

陸はその銘（字）は繍山として知られており、若い頃から優れた知性を持っていました。彼は北洋武備学堂を卒業した後、1899年に日本へ留学し、陸軍士官学校第1期砲兵科を修了しました。この留学経験は彼の軍事キャリアにおいて重要な基盤となりました。

帰国と初期の軍事キャリア

帰国後、陸は北洋測絵学堂で教官としての職務に就きました。そこで彼は、段祺瑞や馮国璋といった当時の重要な軍人たちの軍事教育に関与し、彼らの教育的な補佐を行いました。1909年には北洋参謀処総弁に昇進し、さらなるキャリアを築くことになります。

1912年には直隷都督署の軍事参議官に任命され、翌年には同署の参謀長に昇格しました。さらに1914年には北京政府の下で、軍務庁庁長を兼任するなど、彼の役割はますます重要になりました。

政治の混乱とその後のキャリア

1917年、陸は張勲復辟を支持し、短期間ではありましたが、愛新覚羅溥儀から陸軍部左丞に任命されます。しかし、張勲の失脚後も政府にとどまり、参謀本部次長に就任しました。1919年には敏威将軍の称号を授与され、1920年には陸軍第9師の師長に昇進しました。

彼のキャリアは1924年に大総統曹錕の下で陸軍総長に任命された時に最高潮に達しましたが、同年9月には第2次奉直戦争での敗北により下野しました。その後も、気軽に復帰を果たすことはできず、1926年には張作霖によって罷免され、天津に住まうことになりました。

最晩年

1939年、陸は和平救国宣言に連署したとされていますが、その具体的な活動や背景については謎が多いままです。その後の彼の動向についても不透明で、特に中華民国臨時政府や汪兆銘政権に対してどういう姿勢をとったのかは明らかではありません。

1946年、陸錦は天津で病に倒れ、68歳でこの世を去りました。彼の軍人としての功績は清末から民初の混沌とした時代の中で特に評価されています。彼の事績を通じて、当時の中国の軍事情勢を知ることができるでしょう。

参考文献

• - 来新夏ほか『北洋軍閥史 下冊』南開大学出版社、2000年。ISBN 7-310-01517-7。
• - 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。
• - 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。

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