難波剛健

難波剛健騎手：平地と障害の両方を極めたベテラン

1982年生まれの難波剛健騎手は、日本中央競馬会（JRA）栗東トレーニングセンター所属の騎手です。平地競走と障害競走の両方の免許を保有しており、近年は障害競走を中心に活躍しています。

競馬への道：ゲームから現実へ

難波騎手の競馬への関わりは、ゲーム『ダービースタリオン』がきっかけでした。その熱意は実力となり、競馬学校17期生として優秀な成績を収め、卒業時には騎乗技術の優秀者に贈られるアイルランド大使特別賞を受賞しています。同期には、石神深一、大庭和弥、川島信二、小坂忠士、平沢健治、蓑島靖典など、後に活躍する多くの騎手が名を連ねています。

華々しいデビューと障害競走への転身

2001年、栗東・高橋成忠厩舎からデビュー。デビュー戦から活躍を見せ、初年度は11勝を挙げ、中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞しました。翌年には20勝と自身最多勝を記録するなど、若手として頭角を現しました。その後、2003年から障害競走にも騎乗を始め、2005年には障害競走で初勝利を飾ります。

重賞制覇とGIレースへの挑戦

2009年には、GIレースであるエリザベス女王杯にサンレイジャスパーで出走。GIレースへの挑戦を果たしました。そして2014年、東京ハイジャンプでサンレイデュークに騎乗し、念願の重賞初制覇を達成します。サンレイデュークとは平地時代から数多くのレースを共にした、難波騎手にとって特別なパートナーでした。2015年の阪神スプリングジャンプでも重賞勝利を収め、2017年の中山グランドジャンプではオジュウチョウサンに次ぐ2着と好成績を残しました。

新境地と新たな挑戦

2019年には、中京競馬場での新馬戦でボランテレオに騎乗し、自身初の新馬戦勝利を挙げます。この馬が、中山大障害優勝馬レッドキングダムの弟だったというエピソードも話題となりました。同年5月には、JRA通算100勝（平地58勝、障害42勝）を達成。その中でも、新潟競馬場での1日2勝は、障害競走での1日2勝は自身初、全体でも15年半ぶりの快挙でした。

騎手としての個性：将棋とホームページ

デビュー2年目には自身のホームページを開設し、ファンと交流するなど、積極的にファンサービスにも取り組んでいました。また、栗東トレセンの将棋愛好家が集まる「栗東将棋部」の部員としても知られており、将棋アプリで初段を取得するほどの腕前です。トレセン内の騎手控室には常に将棋盤が置かれ、調教の合間や後に将棋を楽しむ姿が見られました。

まとめ

難波剛健騎手は、ゲームがきっかけで始まった競馬人生において、平地と障害の両方の舞台で活躍し、数々の勝利を収めてきました。重賞制覇、JRA通算100勝達成など、輝かしい功績を残している一方で、ファンとの交流や将棋への情熱など、人としても魅力あふれる人物です。今後の活躍にも期待がかかります。

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