馬超

馬超（ばちょう） - 三国の英雄

馬超（176年 - 222年）は、中国の後漢末期から三国時代にかけて活躍した著名な将軍であり、彼の名前は歴史上でも広く知られています。彼の字は孟起（もうき）で、後に威侯として諡号が贈られました。馬超は司隷扶風郡茂陵県出身で、家族に連なる名将・馬援からの血を引いています。

生い立ち

後漢時代、馬超の家族は扶風馬氏として知られ、彼の父馬騰は涼州で一大勢力を築いていました。馬超は、父の影響を受けて若い頃から優れた武将としての素質を見せており、暴政に抗う群雄の一人として名を馳せました。特に馬超は、非漢族である羌族との関係が深く、彼は後漢末期の羌胡化において重要な役割を果たしたとされています。

若き日の奮闘

馬超の若き日は、董卓による長安遷都の混乱の中で過ぎ去りました。初平元年（190年）、馬騰は関東の将軍たちと共に董卓に対抗するために召集されましたが、董卓が暗殺された後、彼の配下に投降しました。この頃から、馬超は彼の武勇と才能で知られるようになり、数々の戦いでその名を轟かせました。

しかし、馬超と敵対する韓遂との間に緊張が高まり、時には衝突もありました。特に建安5年（200年）の官渡の戦い前夜、馬超は彼の父・馬騰との和解を果たしましたが、関中の情勢は根本的に不安定でした。建安7年（202年）、馬超は曹操の援軍として出撃し、著名な郭援を打ち破る快挙を成し遂げます。

潼関の戦い

建安16年（211年）、曹操が潼関へ向かう際、馬超はその軍勢を迎え撃ちました。彼の指揮する軍は、当初は優勢でしたが、曹操に巧妙な策略を用いられ、最終的には重大な損失を被りました。この戦発は、馬超の運命を変え、彼は涼州に一時逃亡することになりました。

涼州での再起

建安17年（212年）、馬超は涼州に戻り、反乱を起こします。このころ、彼の軍は勢いを増し、張魯を圧倒することに成功しました。しかし、彼の復権は一筋縄ではいかず、国内外の勢力との衝突を繰り返すことになります。特に彼の家族を狙った復讐劇が続き、馬超自身も悲惨な目に遭うことになりました。

劉備への帰属

建安19年（214年）、馬超は劉備のもとに下ることを決断し、彼の強力なサポートを得ます。これにより、彼は平西将軍に任命され、劉備の軍の中で重要な役割を果たしました。馬超は劉備と共に数々の戦役に参加し、蜀漢の強化に貢献しました。

最期とその影響

221年、劉備が帝位を称するころ、馬超は驃騎将軍に任じられました。しかし、彼は222年に47歳で世を去ります。その死後、彼の存在が蜀漢に与えた影響は大きく、後世に名を残しました。彼の家族はその後も蜀漢の中で重要な位置を占めることになり、特に彼の娘は後に王に嫁ぐなど、名門としての地位を保っていきました。

馬超の評価

馬超はその生涯を通じて高い武勇と独特の魅力を持ちながら、周囲との複雑な人間関係に翻弄され続けました。彼に対する評価は分かれるものの、彼が羌族との関係や後漢末期の動乱において果たした役割は多くの史料や文学に取り上げられ、時代を超えたヒーローとしての名が残っています。

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