高倉稜

高倉稜騎手：JRAを駆け抜ける若き才能

高倉稜騎手は、1991年9月4日生まれのJRA所属騎手です。熊本市出身で、幼い頃から地元の祭事を通して馬に親しみ、小学4年生で乗馬を始めました。中学校時代には、両親に連れられて荒尾競馬場に通うなど、競馬への関心を深めていきました。

2007年、競馬学校第26期生として入学。2010年に卒業と同時に、アイルランド大使特別賞を受賞するなど優秀な成績を収めました。同期には、菅原隆一、平野優、川須栄彦といった著名な騎手たちが名を連ねています。

卒業後は栗東トレーニングセンターの崎山博樹厩舎に所属。2010年3月6日、阪神競馬場でのデビュー戦では、16頭立ての中、2着という好成績でスタートを切りました。そして、翌週には早くも初勝利を掴み取ります。この年は37勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手と中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞。新人時代からその才能を証明しました。

その後も活躍は続き、2011年にはアジアヤングガンズチャレンジに出場し3位に入賞。さらに、前年を上回る40勝を記録しました。

2012年には、キャリアにおける大きな転換期を迎えます。中京記念をフラガラッハで制し、念願の重賞初勝利を達成しました。この勝利は、彼の騎手としての地位を確固たるものにする大きな一歩となりました。

2017年には、シンザン記念を制したキョウヘイに騎乗し、日本ダービーに挑戦。そして同年、通算200勝という大きな節目を達成しました。これは、彼のこれまでの努力と才能が結実した証と言えるでしょう。

高倉騎手は、プライベートではカラオケを楽しむなど、飾らない人柄も魅力の一つです。目標とする騎手は岩田康誠騎手。自身の目標は「追える騎手になりたい」と語り、騎乗してみたい競走馬としてサイレンススズカを挙げています。

彼の騎乗馬として有名なのは、中京記念を共に制したフラガラッハ、日経新春杯を走ったカポーティスター、シンザン記念を制したキョウヘイ、そして、宝塚記念で3着、アルゼンチン共和国杯まで全てのレースに騎乗したノーブルマーズなどが挙げられます。これらの競走馬とのコンビネーションは、多くの競馬ファンの記憶に刻まれています。

高倉稜騎手は、類まれな才能とたゆまぬ努力、そして強い意志を持ってJRAの第一線で活躍を続ける、未来のスター騎手です。今後の活躍にも目が離せません。

主な騎乗馬

フラガラッハ (2012年、2013年中京記念)
カポーティスター (2013年日経新春杯)
キョウヘイ (2017年シンザン記念)
ノーブルマーズ (2018年宝塚記念3着、2019年アルゼンチン共和国杯まで全レースに騎乗)

参考文献・出典

JRA競馬学校ブログ
JRA公式HP データファイル「騎手・調教師データ」高倉稜
JRA「KEIBA CATALOG」28号 pp76
「丸山元気とU-20騎手」『週刊Gallop』2010年8月22日号、産業経済新聞社、2010年、4-15頁

関連項目

騎手一覧
松田大作 (兄弟子。ただし、同一厩舎に同時に所属したことはない)

もう一度検索