高千穂駅

高千穂駅 (たかちほえき) について

高千穂駅は、かつて宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井に位置していた、高千穂鉄道高千穂線の駅です。この駅は、高千穂線の終着駅として機能していましたが、路線の廃止に伴い、2008年12月28日にその役割を終えました。

歴史

1972年7月22日: 日本国有鉄道（国鉄）高千穂線の駅として開業。当初から旅客営業のみを行っていました。
1981年4月14日: 駅業務の委託先が日本交通観光社から九鉄開発大分支社へと変更されました。
1984年2月1日: 荷物の取り扱いが廃止されました。
1987年4月1日: 国鉄の分割民営化に伴い、九州旅客鉄道（JR九州）に承継されました。
1989年4月28日: 第三セクター転換により、高千穂鉄道の駅となりました。
2005年9月6日: 台風14号による被害のため、高千穂鉄道全線で運転が休止されました。
2008年12月28日: 槇峰駅～高千穂駅間（高千穂線全線）の廃止に伴い、高千穂駅も廃駅となりました。

駅構造

高千穂駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅でした。延岡駅以外では唯一の有人駅であり、駅の先端には車止めの代わりに車両基地が設けられていました。開業当初、線路は敷設されていませんでしたが、高森方面への延伸計画を見越して、既に切り通しが形成されていました。

国鉄時代には、夜間滞泊がなかったため、当駅に夜間到着した列車は日ノ影駅まで折り返していましたが、高千穂鉄道となってからは、駅構内に車庫が設置され、滞泊が行われるようになりました。

利用状況

2003年度のデータによると、1日平均の乗車人員は220人でした。

駅周辺

駅は高千穂町の市街地に位置し、国道や宮崎県道沿いには店舗が点在しています。駅の西側には総合公園や武道館があり、北東側には国民健康保険病院があります。また、駅の南側には宿泊施設がいくつかあります。駅の北東側には農地が広がっており、田園風景が楽しめます。西南戦争に関連する墓地が駅の南側と北側にありますが、北側にある薩州の墓は少し離れた山の中にあります。

バス路線

宮崎交通のバスが以下の路線で運行していました。

高千穂バスセンター行
延岡駅前バスセンター行
南延岡（南営業所前）行

現況

2008年10月20日時点では、駅構内に気動車とトロッコ車両が留置されていました。特に気動車は製造から約20年が経過し、雨ざらしの状態で放置されていたため、傷みが目立っていました。

その後、トロッコ車両はJR九州に譲渡され、キハ125形400番台に改造され、2009年10月からは宮崎県内の日南線で「海幸山幸」として活躍しています。また、気動車のうち1両は四国の阿佐海岸鉄道に譲渡されました。

2010年には、旧駅舎に高千穂あまてらす鉄道の事務所が置かれ、土日祝日などに旧駅構内が一般開放されています。同年8月からは、スーパーカートによる当駅～天岩戸駅間の遊具としての鉄道運行が開始されました。2021年現在、スーパーカートは2両に増設され、高千穂駅から天岩戸駅を経由して高千穂橋梁までの往復運行が行われています。大平山隧道以降の延伸については、日之影町と協議が進められています。

隣の駅

高千穂鉄道

■高千穂線
天岩戸駅 - 高千穂駅

関連項目

* 日本の鉄道駅一覧

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