高樹勲

高樹勲 （こう じゅくん）の生涯と業績

高樹勲は1897年に生まれ、1972年1月19日に亡くなった中華民国及び中華人民共和国の著名な軍人です。彼は北京政府、国民軍、国民政府（国民革命軍）に所属し、国共内戦においては中国共産党に早くから帰順したことで知られています。彼の本名は高樹勲であり、字は建侯です。

人物背景と軍歴の開始

高樹勲の軍人としてのキャリアは、1915年から始まりました。彼は北京政府の軍人として、馮玉祥が指揮する部隊に加わり、いくつかの重要な軍事組織で活動しました。1926年には国民革命軍第2集団軍で師長に昇進し、翌年に青海に進出しました。この地域では、当時支配していた馬麒を降し一時的に青海省政府の主席代理に就任しました。

軍事的戦いと転身

1930年には、中原大戦で蔣介石の軍と対峙し、敗北後は蔣に降伏して第26路軍の第17師長となりました。しかし、1931年に江西省での第2次中国共産党討伐作戦中に脱藩し、天津に逃亡します。その後は共産党との裏での連携を継続しました。彼は1933年に馮玉祥の指揮するチャハル民衆抗日同盟軍に参加し、司令に任命されました。

日中戦争における活動

1937年、日中戦争が勃発すると、高樹勲は河北省の保安処処長および河北遊撃総指揮を務めました。1939年2月には察哈爾省政府の委員となり、1940年には日本に降伏を図った石友三を捕縛し、蔣介石の命令により処刑しました。1941年には第39集団軍の副総司令に昇進し、その後、新編第8軍の軍長も兼任しました。

共産党への転向

日中戦争が終結した1945年10月30日、高樹勲は邯鄲で共産党への帰属を宣言し、共産党中央により民主建国軍総司令に任命されました。1949年には正式に共産党に入党し、新たに成立した中華人民共和国の中で、河北人民政府副主席や河北省副省長、さらには全国人民代表大会の代表や国防委員会の委員など様々な重要な役職を歴任しました。

最期の時

高樹勲は1972年1月19日に北京で死去しました。その享年は76歳でした。彼の軍人としての人生と政治的活動は、当時の中国における重要な歴史的イベントと密接に関連しています。高樹勲は時代の変遷に伴う複雑な政治状況の中で、自らの信念に基づいて行動した人物だったと言えるでしょう。

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