高橋鑑種

高橋鑑種（たかはし あきたね）

高橋鑑種は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将で、大友氏の家臣として知られています。大友氏の庶流である一萬田氏の一族に生まれ、初めは一萬田親宗と名乗っていました。その後、筑後高橋氏を継承し、主君・大友義鑑の偏諱を受けて高橋鑑種と改名しました。

生涯

鑑種は、大友義鑑が家督を継いだ際、兄の一萬田鑑相らとともに討伐の対象となりました。その後、大友義鎮の弟・晴英（大内義長）が大内氏の家督を継ぐと、鑑種は義長に従って大内家に入り奉行人となりました。しかし、義長が毛利元就に攻められ自害すると、鑑種は大友氏に帰参しました。

鑑種は武勇に優れており、小原鑑元の反乱の際には、鑑元が籠る城に火を放つという活躍を見せました。また、秋月文種討伐や伊予西園寺氏との戦いでも功績を挙げています。これらの功績により、鑑種は大宰府を管理する宝満城督に任じられ、筑前国守護代にも任命されたとされています。

しかし、永禄5年（1562年）に毛利氏の誘いを受けて大友氏を裏切り、毛利氏に寝返りました。この背景には、兄の鑑相が殺害されたことや、宗麟が兄の妻を愛妾としたことへの恨み、また、毛利攻めの調略が失敗したことへの不満があったとされています。毛利氏に味方した鑑種は、毛利隆元に歓迎されました。

鑑種は、毛利氏との連携を強めながら、大友氏への謀反の準備を進めました。永禄9年（1566年）には、大友氏に謀反の疑いを抱かれ、詰問を受けましたが、これを無視しました。その後、秋月種実や龍造寺隆信らと共謀して大友氏に反旗を翻しました。

永禄10年（1567年）、宗麟は討伐軍を派遣し、鑑種は苦戦を強いられました。さらに、毛利氏が尼子氏の攻撃を受けて九州から撤退したため、鑑種は後ろ盾を失い、大友義鎮に降伏しました。これにより、高橋家の家督を剥奪されました。

その後、鑑種は小倉城主となりました。高橋氏は一時断絶の危機に瀕しましたが、吉弘鎮理（後の高橋鎮種）によって名跡が継がれました。

天正6年（1578年）に耳川の戦いで大友氏が衰退すると、秋月氏より養子・元種を迎えました。翌7年には、毛利氏に反旗を翻した杉重良を討ち取るなど、再び武功を挙げました。しかし、天正7年（1579年）に小倉城で病死しました。

その他の子

高橋長宗：毛利氏に仕官
高橋元光：毛利氏に仕え、後に小倉藩主小笠原氏に仕えた
力姫：毛利氏家臣児玉氏の妻

参考文献

「永禄9年（推定、一説には永禄5年（1562年））11月24日大友宗麟書状　問註所鎮連（問註所統景の父）宛」　　問註所文書（１）（２）

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