高砂神社

高砂神社の概要

高砂神社（たかさごじんじゃ）は、兵庫県高砂市にある神社で、特に有名なのは相生の松です。この神社は、能楽や謡曲の『高砂』における舞台の一つともされており、旧社格では県社に分類されています。

祭神

高砂神社には以下の祭神が祀られています。

• - 素盞嗚尊（すさのおのみこと）
• - 大己貴命（おおなむちのみこと）
• - 奇稲田姫（くしいなだひめ）

由緒

社伝によると、高砂神社の創建は神功皇后の西征に由来し、その際に大己貴命の神託を受けて当地に祀られたとされています。また、疫病が流行した際に素盞嗚尊と奇稲田姫を祀ったところ、病気が治まったとされています。このため、素盞嗚尊は高砂牛頭天王とも呼ばれています。

歴史

高砂神社に関する歴史的資料としては、江戸時代における寄進状や借地願、年中行事に関する記録が残っています。1601年、姫路城主の池田輝政は高砂神社の敷地内に高砂城を築くことを決定し、領地を寄進しました。その後、1630年代には再度の移転があったものの、神社はその後も地域社会の中心として存在しています。

江戸時代には漁業や海運業の中心地として発展し、これに関連する借地願も多く散見されています。特に1826年の渡海船仲間の会所建設にかかる借地願や、1838年の魚市場に関する借用の記録があります。

相生の松

高砂神社にある「相生の松」は、特異な形をしており、1本の根から雌雄2本の幹が生えている松として知られています。この松は、尉（いざなぎ）と姥（いざなみ）の二神が宿るとされる霊松であり、その伝説には確証が残っていません。初代の相生の松は天禄年間に植えられ、後に枯死しましたが、本多忠政によって3代目の松が植えられ、天然記念物として大正13年に指定されたものの、昭和12年に枯死しました。現在は5代目の松が存在しています。

境内の建物

境内は多くの重要な建物で構成されています。中央には本殿があり、そこから祝詞殿、弊殿、拝殿へと続く構造になっています。古い能舞台や新しい能舞台も境内に存在し、特に本殿は17世紀前半に建てられた後、19世紀に改装されています。

他にも、尉姥神社、稲荷社、天神さんなど多様な境内社があり、それぞれが異なる神々を祀っています。

祭事

高砂神社では年間を通じて多くの祭事が行われます。特に注目される祭りには、尉姥祭（5月21日）、祇園祭（7月7日～13日）、例祭（10月10日・11日）があります。例祭では神輿が出され、渡御行列が町を賑わわせます。また、11年に1度行われる国恩祭も特別な行事として知られています。

交通アクセス

高砂神社へは、山陽電鉄高砂駅から徒歩15分ほどでアクセスできます。また、じょうとんバスの「高砂神社」バス停も便利で、地域の方々に広く利用されています。多くの歴史や伝説を持つ高砂神社は、訪れる人々に深い感動を与えてくれる場所です。

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