高須幸雄

高須幸雄について

高須幸雄（たかす ゆきお）は、1946年8月29日生まれの日本の外交官、国際公務員です。東京大学法学部を中退後、外務省に入省し、長年にわたり国際舞台で活躍しました。2012年から2017年まで、国際連合事務次長（管理局長）を務めたほか、2007年から2010年までは国連大使を務めました。

キャリア

高須氏は、1969年に外務省に入省後、オックスフォード大学に留学。その後、国際連合日本政府代表部参事官としてニューヨークに赴任しました。本省では、欧亜局西欧第二課長、国際連合局国連政策課長などを歴任し、1992年にはインドネシア公使に就任しました。

1993年には、国連事務次長補・行政管理局財務官として国連事務局入りを果たし、1997年には国連日本政府代表部大使に着任。2000年には総合外交政策局国際社会協力部長に就任し、2001年には在ウィーン国際機関日本政府代表部特命全権大使となりました。

2005年には人間の安全保障担当、科学技術協力担当、国連改革担当大使を兼務し、ハーバード大学では客員フェローとして研究活動にも従事しました。2007年から2010年まで、特命全権大使、国際連合日本政府常駐代表（国連大使）を務めました。

2010年8月に国連大使を退任後、同年12月より潘基文国連事務総長の「人間の安全保障」に関する特別顧問に就任しました。2012年4月には、日本人として8人目の国連事務次長となり、管理局長として国連の運営に携わりました。2017年に国連事務次長を退任後も、アントニオ・グテーレス国連事務総長の「人間の安全保障」に関する特別顧問として、国際社会における人間の安全保障の推進に貢献しています。

2018年からは、公益財団法人日本ユニセフ協会の理事を務め、2019年には同協会の代表理事副会長に就任。2024年2月15日には、同協会の代表理事会長に就任し、子供たちの権利擁護と福祉向上に尽力しています。

2020年には、長年の功績が認められ、瑞宝重光章を受章しました。

同期

高須氏の外務省入省同期には、以下のような人物がいます。

遠藤乙彦（財務副大臣、公明党衆議院議員）
野坂康夫（鳥取県米子市長、文部省審議官）
谷内正太郎（外務事務次官）
田中均（東京大学公共政策院客員教授、外務審議官政務担当）
藤崎一郎（駐米大使、外務審議官）
宮本雄二（駐中国大使、中国課長）
重家俊範（駐韓大使、中東アフリカ局長）
小町恭士（駐タイ大使、駐オランダ大使、官房長、欧州局長）
飯村豊（駐仏大使、経済協力局長）
堀村隆彦（自治体国際化協会常務理事、駐ブラジル大使、中南米局長）
今井正（沖縄大使、駐マレーシア大使、国際情報局長）
高橋恒一（三井住友海上火災保険顧問、外務省研修所長、駐チェコ大使、法務省審議官、国際社会協力部長）
林梓（駐ベルギー大使、文化交流部長、岩手県警察本部長）
天木直人（評論家、駐レバノン大使、内閣審議官）
辻本甫（中日本高速道路顧問、駐アラブ首長国連邦大使、衆議院外務調査室長）
松井靖夫（科学技術協力担当大使、駐コスタリカ大使、国際協力事業団理事、内閣審議官）

著書

高須氏は、以下の書籍を共編著しています。

『オーラルヒストリー　日本と国連の50年』（ミネルヴァ書房、2008年）
『全国データ　SDGsと日本：誰も取り残されないための人間の安全保障指標』（明石書店、2019年）

外部リンク

高須幸雄特命全権大使・国際連合日本政府常駐代表（国際連合日本政府代表部ホームページ内）
高須幸雄前国連大使講演会　グローバル・ガバナンスと人間の安全保障（日本国際交流センターホームページ内）
高須幸雄前国連大使講演会　グローバル・ガバナンスと人間の安全保障（pdfファイル）
トップインタビュー:在ニューヨーク国連代表部 高須幸雄大使に聞く（日本財団ホームページ内）

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