小町恭士

小町恭士：国際舞台で活躍した元外交官

小町恭士（こまち きょうじ）は、1946年2月25日生まれの元外交官です。岐阜県養老郡養老町の出身で、兵庫県立御影高等学校、京都大学法学部を卒業後、外務省に入省しました。

外務省でのキャリア

小町氏は、外務省において、ロシア語研修を経て、駐米大使館一等書記官、駐ソビエト連邦大使館参事官などを歴任。その後、経済協力局無償資金協力課長、情報調査局企画課長、外務大臣秘書官事務取扱、欧亜局ソヴィエト課長、ロシア課長と要職を歴任しました。1993年には駐米公使、1994年には駐英公使兼ロンドン総領事を務め、1996年には在ロシア日本国大使館公使として活躍しました。

大使としての活躍

小町氏は、国際協力事業団総務部長、外務事務官、大臣官房を経て、2001年に欧州局長、大臣官房長に就任。その後、内閣府国際平和協力本部事務局長、2004年には駐オランダ大使、2009年には駐タイ王国特命全権大使を歴任しました。2007年には特命全権大使地球環境問題担当も務め、地球規模の課題にも取り組みました。

外務省内の人事対立と更迭

2001年、田中真紀子外務大臣と外務省首脳の対立により、飯村豊官房長が更迭された際、小町氏が急遽後任の官房長に任命されました。しかし、田中外相との関係も良好とは言えず、2002年にはアフガニスタン復興支援会議へのNGO参加拒否問題を理由に、重家俊範外務省中東アフリカ局長と共に官房長を更迭されました。この際、官房付となった小町氏は、官房の会議室を改造した個室を使用していたというエピソードが残っています。

退官後の活動

2010年に外務省を退官した後、エーザイ株式会社顧問、宮内庁東宮職の東宮大夫（2011年～2016年）を務めました。また、日本タイ協会顧問としても活動し、2017年には瑞宝重光章を受章しています。

同期入省者

小町氏の同期には、以下のような人物がいます。

遠藤乙彦（財務副大臣、公明党衆議院議員）
野坂康夫（鳥取県米子市長、文部省審議官）
谷内正太郎（外務事務次官）
田中均（東京大学公共政策院客員教授、政務担当外務審議官）
高須幸雄（国連大使、国際社会協力部長）
藤崎一郎（駐米大使、外務審議官）
宮本雄二（駐中国大使、中国課長）
重家俊範（駐韓大使、中東アフリカ局長）
飯村豊（駐仏大使、経済協力局長）
堀村隆彦（自治体国際化協会常務理事、駐ブラジル大使、中南米局長）
今井正（沖縄大使、駐マレーシア大使、国際情報局長）
高橋恒一（三井住友海上火災保険顧問、外務省研修所長、駐チェコ大使、法務省審議官、国際社会協力部長）
林梓（駐ベルギー大使、文化交流部長、岩手県警察本部長）
天木直人（評論家、駐レバノン大使、内閣審議官）
辻本甫（中日本高速道路顧問、駐アラブ首長国連邦大使、衆議院外務調査室長）
松井靖夫（科学技術協力担当大使、駐コスタリカ大使、国際協力事業団理事、内閣審議官）

関連情報

岐阜県出身の人物一覧

外部リンク

タマサート大学東アジア研究所における小町大使基調講演（在タイ日本国[[大使館]]ホームページ内）

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