鳥羽の山喜充

鳥羽の山喜充（とわのやま よしみつ）は、1977年7月10日生まれ、東京都豊島区出身の元大相撲力士です。本名は小林昭仁（こばやし あきひと）。191cm、202kgの体格で、血液型はA型。右四つ、寄りを得意としていました。最高位は西前頭13枚目（2002年3月場所）です。好物はスイカ。

11代境川（後の10代出羽海）の勧誘を受け、高校を1年で中退し出羽海部屋に入門。1993年11月場所に初土俵を踏みました。入門前はブラスバンド部に所属しており、運動経験はほぼありませんでしたが、「体が大きかった。誰でもできる仕事じゃなく自分にしかできないことがしたかった」という理由で入門を決意しました。長身と懐の深さを生かした四つ相撲で番付を上げていき、1999年3月場所には西幕下10枚目で幕下優勝を果たし、翌5月場所に十両に昇進しました。この頃から体重が増加し、200kgを超えた時期もありました。

十両に定着しかけたものの、2000年1月場所に幕下に陥落。1年以上幕下に低迷しましたが、2001年7月場所に十両に復帰すると勝ち越しを続け、2002年3月場所に新入幕を果たしました。しかし、初日の朝稽古中に右膝を故障し、その場所を全休（初日は不戦敗）せざるを得なくなりました。幕内はこの1場所のみでした。

その後、番付を幕下まで落とし低迷しましたが、2003年11月場所で十両に復帰。しかし、2004年3月場所10日目の若光翔戦で、土俵際で相手をうっちゃろうとした際に左膝蓋腱を断裂。5場所連続全休で西序二段52枚目まで番付を下げました。2005年3月場所に復帰しましたが、2番相撲で負傷し、再び途中休場。5月場所には、西序二段90枚目まで陥落し、幕内経験者の最低地位記録を更新しました。そこから這い上がり、幕下まで番付を戻し、十両が見える地位まで番付を戻しました。

2007年から2012年にかけては、幕下中位から下位を主戦場としていましたが、2013年に入ってから時折三段目に陥落するなど衰えが目立ち、2015年1月場所を最後に引退を表明しました。引退に際して「幕内に戻りたかったが、体が限界だった。完全燃焼したので悔いはない」と語っています。2024年1月現在、昭和以降に幕内在位歴がありながら1回も幕内として本場所に出場せずに引退・廃業した唯一の力士です（大正以降に範囲を拡げれば他に兼六山鉄太郎もいます）。

引退後は角界には残らず、現役中に調剤事務の資格を通信講座で取得しており、2015年1月25日に断髪式が行われた後、2月1日からは浅草橋（東京都台東区）の調剤薬局に勤務しています。

主な成績

生涯成績：500勝426敗68休 勝率.540
幕内成績：1敗14休 勝率.000
十両成績：87勝89敗19休 勝率.494
現役在位：127場所
幕内在位：1場所
十両在位：13場所
幕下優勝：2回（1999年3月場所、2001年5月場所）

改名歴
小林山 昭仁（こばやしやま あきひと）1993年11月場所-1994年1月場所
大鷹山 昭仁（おおたかやま -）1994年3月場所-1998年7月場所
鳥羽の山 喜充（とわのやま よしみつ）1998年11月場所-2015年1月場所

関連情報
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* 鳥羽の山 喜充 - 日本相撲協会

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