鳰の湖真二

鳰の湖真二の相撲人生

鳰の湖真二（におのうみしんじ）は、1986年12月16日生まれ、滋賀県大津市出身の現役大相撲力士です。本名は田中真二（たなかしんじ）で、山響部屋に所属し、入門時は北の湖部屋でした。身長173.0cm、体重150.5kgという体格を持ち、最高位は西前頭16枚目に達しました。彼の血液型はA型です。

幼少期と相撲入門のきっかけ

鳰の湖は幼少期から柔道に親しみ、大津市立皇子山中学校では柔道部の主将として活躍しました。彼は全国大会でベスト16に進出し、北京五輪金メダリストの石井慧と対戦した経験も持っています。このような環境で育った彼は、中学生の時に両親が離婚し、母親の支えのもとで成長しました。

「親孝行するなら相撲」という強い決意のもと中学卒業後に北の湖部屋に入門。東京の名門柔道校への推薦を断り、地元の接骨医からも推薦を受けた彼は、既にその才能が広く評価されていました。公式の入門は2002年3月場所で、当初は171cm、体重109kgの体型でした。

四股名の由来

彼の相撲名である「鳰の湖」は、琵琶湖の古称に由来し、「水鳥が集まる湖」という意味を持っています。故郷滋賀の県鳥であるカイツブリと関連付けられ、藤原為家の和歌にも登場する名前です。入門当初は、字が似ている「鳩」と混同され、誤読されることもありました。

母親は彼の精進をサポートし、トレーニングや研究指導を行い、息子の関取昇進に貢献しました。

健康問題と復帰

新弟子時代を経て、序ノ口から序二段へと昇進した彼ですが、2006年には小脳炎と診断され、緊急入院。意識が戻らない日々が続き、担当医からは下半身不随の可能性を告げられました。しかし、1ヶ月の入院生活を経て復帰し、驚異的な回復を見せてその後は順調に成績を上げていくことになります。

2007年には幕下昇進を果たし、2011年1月に新十両となりますが、その後は負け越しや八百長問題等に苦しむ時期もありました。

しかし、彼は着実に力を蓄え、2012年には新入幕を達成。滋賀県出身者として、18年ぶりの快挙となりました。その後の数年は三段目や幕下での競技が続きました。

師匠の死とその後の決意

2015年に師匠の北の湖敏満が急逝したことで大きな不安を抱えましたが、彼は師匠の教えを胸に現役を続行する決意を固めました。師匠との関係が深かった大露羅のことを思い、自身も頑張ろうと心に誓ったのです。

最近の活動

最近では、関取復帰を目指す姿勢を崩さず、怪我を乗り越えながら挑戦し続けています。エピソードとして、2011年にはスリに遭ったこともあったようで、その際には多くの支援を受け取ったと語っています。

通算成績

2024年7月場所終了時点での彼の通算成績は517勝497敗（14休）で、幕内成績は5勝10敗です。これからの彼の活躍に期待が寄せられています。

もう一度検索