黒木順

黒木順（くろき じゅん、1930年10月3日 - 2021年3月）は、昭和から令和にかけて活躍した日本の俳優です。本名を小久保喜久治といい、東京府東京市（現在の東京都）で生まれました。

来歴と人物

黒木順は、東宝の専属俳優として、主に1960年代に数多くの映画作品に出演しました。その役柄は多岐にわたり、ジャンルを問わず様々な作品でその姿を見ることができました。特に印象的なのは、彼の濃いヒゲであり、これが彼のトレードマークとなっていました。彼は、端役としての出演が多かったものの、その存在感は非常に強く、多くの観客の記憶に残る俳優でした。

2021年3月、黒木順は老衰のため90歳で亡くなりました。彼の逝去は、多くの映画ファンに惜しまれました。

主な出演作品

黒木順は、東宝を中心に数多くの映画に出演しています。以下に主な作品をいくつか紹介します。

1961年
『大阪城物語』（稲垣浩監督）
『モスラ』（本多猪四郎監督） - ダム職員役
『真紅の男』（本多猪四郎監督） - 皮ジャンパーの男役
1962年
『どぶろくの辰』（稲垣浩監督） - 監視人役
『山猫作戦』（谷口千吉監督）
『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』（稲垣浩監督） - 小堀源五郎（吉野の付人）役
1964年
『蟻地獄作戦』（坪島孝監督、宝塚映画製作） - 匪賊B役
『がらくた』（稲垣浩監督） - 竹三役
『ホラ吹き太閤記』（古澤憲吾監督） - 今川方の忍者役
『三大怪獣 地球最大の決戦』（本多猪四郎監督） - 調査隊隊員5役
1965年
『戦場にながれる歌』（松山善三監督） - 所沢軍曹役
『100発100中』（福田純監督） - 国道の男役
1966年
『奇巌城の冒険』（谷口千吉監督、三船プロダクション共同制作）
『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』（本多猪四郎監督） - 羽田空港避難民、ビアガーデンの客役
『狸の休日』（山本嘉次郎監督）
『クレージー大作戦』（古澤憲吾監督、渡辺プロダクション共同制作） - 手下C役
1967年
『佐々木小次郎』（稲垣浩監督）
『キングコングの逆襲』（本多猪四郎監督） - ジェットヘリ操縦士役
『ドリフターズですよ!前進前進また前進』（和田嘉訓監督、渡辺プロダクション共同制作）


これらの作品以外にも、多くの映画に出演し、その存在感を示しました。特に、特撮映画では、その特徴的な風貌が印象的であり、多くのファンに愛されています。

テレビドラマ

映画だけでなく、テレビドラマにも出演しており、特に有名な作品としては、

『ウルトラQ』第5話「ペギラが来た!」（1966年1月30日放送、TBS / 円谷プロ） - 鈴木副隊長役

が挙げられます。この作品でも、その独特な存在感を発揮しました。

参考資料

黒木順に関するより詳しい情報は、以下の資料やウェブサイトで確認できます。

『東宝特撮映画全史』（監修: 田中友幸、東宝出版事業室、1983年）
『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』（監修: 田中友幸、責任編集: 川北紘一、Gakken、1993年）
『別冊映画秘宝 モスラ映画大全』（洋泉社、2011年）
日本映画データベース
KINENOTE
黒木順 東宝資料室（ウェイバックマシン）

これらの資料を通じて、黒木順の俳優としての足跡をより深く知ることができます。彼の功績は、日本の映画史において重要な一部であり、今後も多くのファンによって語り継がれていくでしょう。

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