龍造寺四天王

龍造寺四天王について

龍造寺四天王（りゅうぞうじしてんのう）は、戦国時代の肥前国にあたる地域を支配していた龍造寺隆信の忠実な部下たちを指す称号です。この四天王は、武勇に優れ、隆信の家臣団の中で特に名を馳せた四名の武将を顕彰したものです。史料によっては「隆信（公）四天王」とも称されています。

歴史的背景

龍造寺氏に関する記録が残されており、特に佐賀藩が龍造寺氏の支配権と家臣団を引き継いだことから、彼らの存在は18世紀初頭にはすでに定着していたことが示唆されています。この四天王として数えられる武将たちのうち、具体的な名前が書かれた資料は複数存在しますが、成員については四名に関する記述が基本ですが、他の資料では異動が見られます。

四天王のメンバー

成員は、以下の五名の武将が挙げられています：
1. 成松信勝（遠江守）
2. 百武賢兼（志摩守）
3. 木下昌直（四郎兵衛尉）
4. 江里口信常（藤七兵衛尉）
5. 円城寺信胤（美濃守）

一般的には成松、百武、木下の三名はほとんどの史料で四天王として記載されていますが、江里口と円城寺については存在が変動しているため、判断が分かれることがあります。このうち木下を除く四名は、隆信の直臣であり、「四本槍」や「旗本に四天王の槍柱」としても知られる存在です。彼らは1745年の沖田畷の戦いで命を落としており、木下は重臣の鍋島直茂の配下として生き残り、隆信の戦場を共にしたものの戦の犠牲者とはならなかった珍しいケースです。

その他の称号

「四天王」とは別に、「四本槍」や「両弾二島」、「四人の槍柱」と呼ばれる別のグループも存在し、これには大村弾正、犬塚弾正、百武志摩守、上瀧志摩守が関与しています。さらに、馬渡刑部少輔、倉町太郎五郎、石井刑部少輔、石井源次郎ら四人も「無双の荒武者」として名を馳せ、龍造寺隆信の元で結束した歴戦の戦士たちです。

出典

龍造寺四天王に関する情報は、彼らを讃えたさまざまな史料に基づいています。特に、以下の資料が参考になります：

• - 『成松家感状并戦功書』
• - 『焼残反故』
• - 『関西 陰徳太平記』合本1（犬山仙之助、1911年）
• - 『天草郡史料』第2輯（天草郡教育会、1914年）
• - 『肥前叢書』第2輯（肥前史談会、1939年）
• - 『校註葉隠』（栗原荒野、内外書房、1943年）

これらの記録を通じて、龍造寺四天王たちの人物像や武勇伝を探ることが可能です。彼らの活躍は、当時の肥前国における政治的・軍事的な背景を理解するための重要な手掛かりとなります。

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