1879年の相撲

1879年の相撲界

1879年（明治12年）は、相撲界にとって様々な出来事があった年です。この年の相撲界の動向を、興行、力士の誕生と死去という観点から詳しく見ていきましょう。

興行

1879年には、東京相撲と大阪相撲でそれぞれ興行が開催されました。

1月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：1月18日より10日間（晴天続き）

6月場所（東京相撲）
場所：本所回向院
日程：6月3日より10日間（晴天続き）

10月場所（大阪相撲）
場所：難波新地

この年の東京相撲は、1月と6月に本所回向院でそれぞれ10日間、晴天に恵まれながら興行が行われました。また、大阪相撲は10月に難波新地で興行が開催されました。これらの興行は、当時の相撲人気を反映しており、多くの観客が会場に足を運びました。

力士の誕生

1879年には、後に相撲界で活躍する多くの力士が誕生しました。以下にその主な力士を挙げます。

4月19日：2代朝潮太郎（最高位：大関、所属：高砂部屋→佐ノ山部屋→高砂部屋）
後の昭和時代に活躍した名力士。1961年（昭和36年）に亡くなっています。

10月9日：若左倉与吉（最高位：前頭2枚目、所属：八角部屋）
前頭2枚目まで昇進した実力者。1944年（昭和19年）に亡くなっています。

11月1日：鏡川正光（最高位：前頭2枚目、所属：友綱部屋）
こちらも前頭2枚目まで昇進。1941年（昭和16年）に亡くなっています。

12月8日：柏山吾郎（最高位：前頭7枚目、所属：伊勢ノ海部屋）
前頭7枚目まで昇進し、1933年（昭和8年）に亡くなっています。

これらの力士たちは、後の相撲界を支える重要な存在となりました。特に2代朝潮太郎は、大関まで昇り詰めるなど、その後の相撲史に名を残すことになります。

力士の死去

1879年には、相撲界の歴史に名を刻んだ人物もこの世を去りました。

2月15日：13代木村庄之助（立行司、現役没）
文化5年（1808年）生まれの立行司。現役中に亡くなりました。

2月24日：不知火光右衛門（第11代横綱、所属：境川部屋）
文政8年（1825年）生まれの第11代横綱。その強さは語り継がれています。

13代木村庄之助は現役のまま亡くなり、不知火光右衛門は、幕末から明治初期にかけて活躍した名横綱でした。彼らの死は、相撲界に大きな影響を与えました。

まとめ

1879年は、相撲界にとって、新たな才能が芽生え、また歴史を築いた人々が去った、変革の年であったと言えるでしょう。興行の活況、力士の誕生と死去は、相撲界の歴史を語る上で欠かせない要素です。この年を境に、相撲は新たな時代へと進んでいくことになります。

参考資料

* 酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

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