1899年の相撲

1899年の相撲界

1899年（明治32年）の相撲界は、東京と大阪でそれぞれ本場所が開催され、多くの力士たちが土俵を彩った年でした。この年、相撲界にはどのような出来事があったのか、詳細に見ていきましょう。

本場所の開催

東京相撲

1月場所: 1月8日から10日間、本所回向院にて晴天の下、興行が行われました。この場所は、新年の幕開けを飾る重要な場所として、多くの観客で賑わいました。
5月場所: 5月26日から10日間、同じく本所回向院にて、初夏の日差しを浴びながら興行が開催されました。この時期は、気候も穏やかで、相撲観戦には最適の季節でした。

大阪相撲

6月場所: 6月には、大阪の南地五階南手空地にて、晴天10日間興行が行われました。大阪の地で、力士たちの熱い戦いが繰り広げられました。

力士の誕生

この年には、後の相撲界を担う多くの力士たちが誕生しました。

2月2日: 開月勘太郎が誕生。最高位は前頭13枚目で、尾車部屋から始まり、数々の部屋を渡り歩きました。1966年に生涯を閉じました。
2月8日: 寶川政治が誕生。最高位は前頭3枚目、友綱部屋に所属し、1973年に亡くなりました。
2月20日: 兼六山鉄太郎が誕生。最高位は前頭13枚目で、浦風部屋から立浪部屋へと移籍し、1967年にこの世を去りました。
4月6日: 常陸嶽理市が誕生。最高位は前頭2枚目で、出羽海部屋に所属しました。1958年に亡くなりました。
5月17日: 稲ノ森勉が誕生。最高位は前頭14枚目で、入間川部屋から出羽海部屋へと移籍しました。1963年に亡くなりました。
6月21日: 鬼風一男が誕生。最高位は前頭7枚目格付出（大阪大関）で、出羽海部屋に所属しました。1927年に亡くなりました。
12月13日: 荒熊谷五郎が誕生。最高位は前頭6枚目（大阪大関）で、陣幕部屋に所属しました。1979年に亡くなりました。

力士の死去

一方で、この年には相撲界を支えた力士たちが亡くなりました。

2月21日: 熊ヶ嶽庄五郎が死去。大阪相撲の大関を務め、湊部屋に所属していました。1848年生まれでした。
9月27日: 黒岩万吉が死去。現役の前頭2枚目として、高砂部屋に所属していました。1871年生まれでした。

まとめ

1899年は、相撲界にとって多くの出来事があった年でした。本場所の開催、新たな力士の誕生、そして惜しまれながらもこの世を去った力士たち。それぞれの出来事が、相撲の歴史を形作っています。この年、力士たちは土俵の上でどのようなドラマを繰り広げたのでしょうか。相撲史を紐解くことで、当時の力士たちの息吹を感じることができます。

参考文献

* 酒井忠正『日本相撲史 中巻』ベースボール・マガジン社、1964年6月1日。

もう一度検索