1928年の相撲

1928年の相撲界

1928年は、相撲界にとって大きな変革の年となりました。ラジオ中継の開始、横綱の引退、そして新世代の力士たちの台頭など、様々な出来事が相撲界を大きく動かしました。

出来事

ラジオ中継の開始

1月12日、NHKが相撲のラジオ中継を開始しました。これにより、相撲はより多くの人々に身近なものとなり、人気が拡大しました。ラジオ中継開始に伴い、仕切り時間や仕切り線が新たに設けられ、相撲のルールにも変化がありました。

横綱・西ノ海の引退

10月には、横綱・西ノ海が引退しました。西ノ海は、その力強い相撲で多くのファンを魅了した名力士でした。彼の引退は、相撲界にとって大きな損失であり、新たな時代の幕開けを告げるものでもありました。

本場所の結果

1928年の本場所では、4人の力士がそれぞれ優勝を飾りました。

1月場所: 常陸岩英太郎（出羽海部屋） - 10勝1敗（初優勝）
3月場所: 能代潟錦作（錦島部屋） - 10勝1分（初優勝）
5月場所: 常ノ花寛市（出羽海部屋） - 11戦全勝（3場所ぶり7回目）
10月場所: 宮城山福松（高田川部屋） - 9勝2敗（7場所ぶり2回目）

この結果は、相撲界の勢力図が変動しつつあることを示唆しており、各力士の今後の活躍に期待が集まりました。

誕生した力士たち

1928年には、多くの力士が誕生しました。その中には、後の相撲界を担うことになる重要な力士も含まれています。

1月5日 - 白雄山昇（最高位：十両4枚目）
3月16日 - 初代若乃花幹士（第45代横綱、第6代日本[[相撲協会]]理事長）
3月23日 - 若椿利信（最高位：十両2枚目）
5月5日 - 能登ノ山竜三（最高位：十両13枚目）
5月13日 - 津軽海伝藏（最高位：十両16枚目）
6月23日 - 羽咋山勝久（最高位：十両21枚目）
7月18日 - 27代式守伊之助（元・立[[行司]]）
7月28日 - 玉風福太郎（最高位：十両4枚目）
9月26日 - 嶋錦博（最高位：前頭筆頭）
9月27日 - 神若淳三（最高位：前頭12枚目）
9月30日 - 泉洋辰夫（最高位：前頭6枚目）
10月9日 - 速浪武夫（最高位：十両14枚目）
10月13日 - 大天龍光則（最高位：前頭2枚目）
11月1日 - 出羽ノ花好秀（最高位：前頭13枚目）
11月20日 - 伊集院大八（最高位：十両7枚目）
12月15日 - 28代木村庄之助（元・立[[行司]]）
12月20日 - 松錦常市（最高位：十両2枚目）

特に、初代若乃花幹士は、後の横綱としてその名を歴史に刻むことになります。これらの新星たちの誕生は、相撲界の未来を明るく照らすものでした。

亡くなった力士たち

1928年には、多くの往年の名力士たちがこの世を去りました。彼らの死は、相撲界の歴史における大きな損失であり、多くのファンがその死を悼みました。

3月18日 - 碇潟夘三郎（最高位：前頭筆頭）
4月12日 - 入間川清藏（最高位：前頭7枚目）
5月16日 - 桂川力蔵（最高位：前頭5枚目）
5月17日 - 伊勢ノ濱慶太郎（最高位：大関）
6月15日 - 初代梅ヶ谷藤太郎（第15代横綱）
9月19日 - 玉椿憲太郎（最高位：関脇）
10月14日 - 緋縅祐光（最高位：前頭17枚目）
* 12月28日 - 大戸嵜岩枩（最高位：前頭3枚目）

これらの力士たちの功績は、相撲の歴史の中で永遠に語り継がれるでしょう。

まとめ

1928年は、相撲界にとって大きな転換期であり、多くの出来事が起こった一年でした。ラジオ中継の開始、横綱の引退、新たな力士の誕生、そして往年の名力士たちの死は、相撲の歴史において重要な出来事として刻まれました。この年は、相撲が現代に繋がる大きな一歩を踏み出した年として、記憶されるでしょう。

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