1963年の相撲

1963年の大相撲

1963年は、大相撲界にとって多くの出来事があった激動の一年でした。

大相撲の主な出来事

1月: 初場所では、大晃の1000回出場が表彰され、式守伊之助が木村庄之助を襲名しました。また、場所後の番付編成会議で豊山の大関昇進が決定しました。
2月: 大鵬がエールフランスの招待でヨーロッパを訪問しました。
3月: 春場所では、新大関の豊山が負け越しました。
4月: 広島準本場所で横綱大鵬が優勝しました。
5月: 夏場所の初日には、昭和天皇、皇后両陛下が観戦されました。横綱柏戸は治療のため休場しました。
6～7月: 名古屋場所で大鵬は青ノ里に敗れ、連勝が30でストップしました。
9月: 秋場所が開催されました。
10月: スポーツ紙に「秋場所の柏鵬戦は八百長」と書いた石原慎太郎を相撲協会が名誉棄損で告訴しましたが、後に取り下げられました。大阪準本場所では大鵬が優勝しました。
11月: 九州場所で佐渡ヶ嶽部屋でフグ中毒事件が発生し、力士2名が死亡しました。この事件により、佐渡ヶ嶽検査役は引責辞任しました。

本場所の結果

一月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝：大鵬幸喜（14勝1敗）
殊勲賞：豊山
敢闘賞：豊山
技能賞：海乃山
十両優勝：琴櫻紀雄（13勝2敗）

三月場所（大阪府立体育会館）
幕内最高優勝：大鵬幸喜（14勝1敗）
殊勲賞：富士錦
敢闘賞：海乃山
技能賞：鶴ヶ嶺
十両優勝：大雄辰實（12勝3敗）

五月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝：大鵬幸喜（15戦全勝）
殊勲賞：岩風
敢闘賞：逆鉾
技能賞：鶴ヶ嶺
十両優勝：麒麟児將能（13勝2敗）

七月場所（金山体育館）
幕内最高優勝：北葉山英俊（13勝2敗）
殊勲賞：富士錦
敢闘賞：若浪
十両優勝：高鐵山孝之進（13勝2敗）

九月場所（蔵前国技館）
幕内最高優勝：柏戸剛（15戦全勝）
殊勲賞：岩風
敢闘賞：琴櫻
十両優勝：沢光幸夫（12勝3敗）

十一月場所（福岡スポーツセンター）
幕内最高優勝：栃ノ海晃嘉（14勝1敗）
殊勲賞：琴櫻
敢闘賞：沢光
技能賞：海乃山
十両優勝：北の冨士勝明（15戦全勝）

1963年に生まれた主な力士

1月29日 - 常の山勝正
2月2日 - 寺尾常史
6月22日 - 北勝海信芳（後の第61代横綱、日本相撲協会理事長）
7月26日 - 森乃里治重
8月9日 - 岩手富士祐一
8月12日 - 双羽黒光司（後の第60代横綱）
8月16日 - 龍ヶ浜広宣
9月12日 - 大刀光電右エ門
9月12日 - 43代式守伊之助
10月5日 - 琴ヶ梅剛史
10月9日 - 孝乃富士忠雄
10月28日 - 北吹雪弘士
12月13日 - 大獅子耕蔵
12月31日 - 6代小錦八十吉（後の大関）

1963年に亡くなった主な人物

2月21日 - 綾錦由之丞
4月7日 - 矢筈山登
5月28日 - 高津山芳信
6月10日 - 東海稔
7月20日 - 稲ノ森勉
8月7日 - 大戸平吉太郎
11月 - 佐渡ノ花（フグ中毒事件の犠牲者）
11月 - 斎藤山（フグ中毒事件の犠牲者）
12月15日 - 力道山光浩


1963年は、大鵬の圧倒的な強さが際立った一方で、柏戸も全勝優勝を果たすなど、名力士たちの活躍が目覚ましい年でした。また、後の横綱となる北勝海や双羽黒も誕生し、相撲界の未来を担う若手力士たちの活躍も楽しみな年でもありました。しかし、フグ中毒事件や力道山の死去など、悲しい出来事も多く、相撲界にとって忘れられない一年となりました。

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