1964年の相撲

1964年の大相撲を振り返る

1964年は、大相撲界にとって激動の1年でした。新横綱の誕生、連勝記録のストップ、海外巡業、そして相撲部屋の合併など、様々な出来事が相次ぎました。

トピックス

栃ノ海の横綱昇進: 初場所後、栃ノ海の横綱推挙が決定し、新たな横綱が誕生しました。
大鵬の連勝記録ストップ: 夏場所4日目、横綱大鵬は前頭2枚目前田川に敗れ、34連勝でストップ。この一番は、相撲ファンに衝撃を与えました。
海外巡業の実施: 2月にはハワイとロサンゼルスで巡業が行われ、後に高見山となる力士がハワイから高砂部屋に入門しました。また、大鵬と栃ノ海がそれぞれヨーロッパとアメリカへ招待されるなど、国際的な交流も進みました。
相撲部屋の合併: 年末には、小野川部屋、追手風部屋、錦島部屋がそれぞれ出羽海部屋、立浪部屋、時津風部屋に合併しました。これは、翌年1月場所から実施される部屋別総当たり制を見据えたものでした。

本場所の結果

1964年の本場所では、大鵬と栃ノ海がそれぞれ複数回の優勝を果たしました。

一月場所: 大鵬が全勝優勝。
三月場所: 大鵬が全勝優勝。
五月場所: 栃ノ海が優勝。大鵬の連勝記録がストップした場所でもありました。
七月場所: 富士錦が初優勝。
九月場所: 大鵬が優勝。
十一月場所: 栃ノ海が優勝。

各場所では、殊勲賞、敢闘賞、技能賞の受賞者も発表され、若手力士の活躍も目立ちました。

その他

新入幕力士の登場: 北の冨士や玉乃島が新入幕を果たし、新たなスター候補として注目されました。
力士の引退: 元関脇出羽錦が引退し、年寄田子ノ浦を襲名しました。
相撲界の物故者: 五十嵐敬之助、小牛田山金太郎、不動岩三男など、相撲界を支えた多くの人々が亡くなりました。
審判に関する問題: 9月場所では、勝負判定に関する問題が発生し、時津風理事長が全勝負検査役を叱責する事態となりました。また、11月場所では、湊川検査役が謹慎処分を受けるなど、審判に対する問題も表面化しました。



1964年は、大相撲界にとって様々な出来事が重なった、まさに激動の1年でした。この年を境に、相撲界は新たな時代へと突入していくことになります。


1964年の出来事を振り返ることで、大相撲の歴史と伝統の重みを改めて感じることができます。

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