1971年全米オープン (テニス)

1971年 全米オープンテニス

1971年全米オープン（US Open 1971）は、アメリカ・ニューヨークのクイーンズ区に位置するウエストサイド・テニスクラブで、9月1日から12日までの期間に実施されました。この大会は、テニスファンにとって記憶に残るイベントとなりました。

大会の流れ

男子シングルス部門には128名が参加し、7回戦制で行われました。一方、女子シングルス部門は64名が競い合い、6回戦制での進行となりました。各カテゴリーともにシード選手は男子・女子それぞれ8名であり、両部門において1回戦での不戦勝（Bye）は存在しませんでした。また、コートは芝生のサーフェスで実施されました。

シード選手一覧

男子シングルス

• - ジョン・ニューカム（1回戦敗退）
• - スタン・スミス（優勝）
• - アーサー・アッシュ（ベスト4）
• - トム・オッカー（ベスト4）
• - マーティー・リーセン（ベスト8）
• - クリフ・リッチー（3回戦敗退）
• - クラーク・グレーブナー（ベスト8）
• - イリ・ナスターゼ（3回戦敗退）

女子シングルス

• - ビリー・ジーン・キング（優勝、4年ぶり2度目）
• - ロージー・カザルス（準優勝）
• - バージニア・ウェード（棄権）
• - ケリー・メルビル（ベスト4）
• - フランソワーズ・デュール（3回戦敗退）
• - ジュディ・テガート・ドールトン（ベスト8）
• - ナンシー・グンター（3回戦敗退）
• - ジュリー・ヘルドマン（3回戦敗退）

大会経過

男子シングルス

準々決勝

• - ヤン・コデシュ vs. フランク・フローリング3世： 6-0, 7-6, 6-3
• - アーサー・アッシュ vs. ジム・オズボーン： 6-1, 6-2, 7-6
• - トム・オッカー vs. クラーク・グレーブナー： 6-2, 6-3, 6-4
• - スタン・スミス vs. マーティー・リーセン： 7-6, 6-2, 7-6

準決勝

• - ヤン・コデシュ vs. アーサー・アッシュ： 7-6, 3-6, 4-6, 6-3, 6-4
• - スタン・スミス vs. トム・オッカー： 7-6, 6-3, 3-6, 2-6, 6-3

女子シングルス

準々決勝

• - ビリー・ジーン・キング vs. ローラ・デュポン： 6-3, 7-5
• - クリス・エバート vs. レスリー・ハント： 4-6, 6-2, 6-3
• - ケリー・メルビル vs. ジュディ・テガート・ドールトン： 6-3, 7-5
• - ロージー・カザルス vs. ジョイス・ウィリアムズ： 6-4, 2-6, 6-4

準決勝

• - ビリー・ジーン・キング vs. クリス・エバート： 6-3, 6-2
• - ロージー・カザルス vs. ケリー・メルビル： 6-4, 6-3

決勝戦の結果

男子シングルスでは、スタン・スミスがヤン・コデシュを相手に3-6, 6-3, 6-2, 7-6で勝利し、女子シングルスでは、ビリー・ジーン・キングがロージー・カザルスを破り6-4, 7-6で優勝を遂げました。

男子ダブルスは、ジョン・ニューカムとロジャー・テーラーのペアがスタン・スミスとエリック・バン・ディレンを6-7, 6-3, 7-6, 4-6, 7-6で下しました。女子ダブルスにおいては、ロージー・カザルスとジュディ・テガート・ドールトンの組がフランソワーズ・デュールとゲイル・シェリフに6-3, 6-3で勝利しました。混合ダブルスではオーウェン・デビッドソンとビリー・ジーン・キングがボブ・モードとベティ・ストーブを6-3, 7-5で打ち破りました。

みどころ

男子シングルスの初戦で、第1シードのジョン・ニューカムが早々に敗退しました。彼の1回戦敗退は全米オープン史上初の出来事で、対戦相手のヤン・コデシュは全仏オープンで優勝経験がありますが、全米オープンではノーシード選手でした。コデシュは決勝で敗れ、年間での4大大会2冠獲得の夢は果たせませんでした。

この大会では全米オープンに初出場した日本の坂井利郎選手が、1回戦でビタス・ゲルレイティス、2回戦でロス・ケースを破り3回戦に進出しました。この3回戦で彼は第4シードのトム・オッカーに敗れましたが、日本人選手として3回戦進出は1954年の加茂公成以来の快挙でした。

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