1972年の自転車競技

1972年の自転車競技

1972年は、自転車競技において数々の重要な出来事があった年です。特に、エディ・メルクスの活躍が目覚ましく、彼の偉業が数多く達成されました。また、オリンピックイヤーであり、世界選手権や各国の主要なレースも開催され、多くのドラマが繰り広げられました。

エディ・メルクスの圧倒的な活躍

1972年、エディ・メルクスは自転車競技界において圧倒的な存在感を示しました。彼は、自身2度目となるジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスの同一年度制覇を達成し、その強さを世界に知らしめました。さらに、ツール・ド・フランスでは、ジャック・アンクティル以来となる総合4連覇を成し遂げ、歴史に名を刻みました。また、彼はメキシコシティでアワーレコード49.431kmを樹立し、その驚異的な能力を証明しました。メルクスは、ミラノ～サンレモ、リエージュ～バストーニュ～リエージュ、ジロ・ディ・ロンバルディアといった主要なクラシックレースでも優勝を飾り、年間を通して圧倒的な強さを見せつけました。

ミュンヘンオリンピック

1972年のミュンヘンオリンピックでは、自転車競技も大きな注目を集めました。トラックレースでは、ダニエル・モレロンがスクラッチ（現男子スプリント）で同大会初の連覇を達成しました。しかし、このオリンピック開催年より、同大会と重複する種目がある場合、世界選手権[[自転車競技大会]]では実施されないことになりました。このルールは、1992年のバルセロナオリンピックまで継続されました。

ロードレース

ロードレースでは、ブエルタ・ア・エスパーニャでホセ・マヌエル・フエンテが総合優勝を果たしました。ジロ・デ・イタリアではエディ・メルクスが、ツール・ド・フランスでもエディ・メルクスがそれぞれ総合優勝を果たしました。世界選手権・プロロードレースでは、マリーノ・バッソが優勝しました。

競輪

日本の競輪界では、松本勝明が通算1200勝を達成し、その功績が称えられ、競輪選手として史上初となる日本プロスポーツ大賞を受賞しました。また、石田雄彦が競輪選手史上2人目となる通算1000勝を達成しました。さらに、この年より、日本選手権競輪が原則3月開催となり、オールスター競輪が3年ぶりに開催されました。後楽園競輪場が休止されたことも大きな出来事でした。

日本選手権競輪では、河内剛が優勝し、高松宮賜杯競輪では、福島正幸が優勝しました。オールスター競輪では、稲村雅士が優勝し、競輪祭では、全日本競輪王戦で班目秀雄が、全日本新人王戦で藤巻清志がそれぞれ優勝しました。賞金王は福島正幸が獲得しました。

シクロクロス

シクロクロスでは、エリック・デ・フラミンクが世界選手権プロ部門で5連覇を達成しました。

その他の出来事

世界選手権では、タマラ・ガルコウチナが女子個人追い抜きで3連覇を達成しました。

誕生

1972年には、後に活躍する多くの選手が誕生しました。ロードレース選手では、ライモンダス・ルムシャス、レオン・ファンボン、ロビー・マキュアン、サンティアゴ・ボテロ、女子ロードレース&トラックレース選手では、カーリン・テュリヒなどがいます。また、日本の競輪選手では、伊藤保文、横田努、金子真也、鈴木雷太、齋藤登志信、石井雅史などが誕生しました。

まとめ

1972年は、エディ・メルクスの圧倒的な活躍が際立った年であり、オリンピックや世界選手権、競輪など、様々な競技で多くのドラマが生まれた年でした。この年は、自転車競技の歴史において、重要なターニングポイントの一つと言えるでしょう。

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