1975-1976シーズンのNBA

1975-1976 NBAシーズン

1975-1976シーズンは、NBAにとって記念すべき30回目のシーズンでした。このシーズンは、数々のドラマとターニングポイントに彩られ、NBAの歴史に深く刻まれています。

シーズンオフの出来事

ドラフト

1975年のNBAドラフトでは、デビッド・トンプソンがアトランタ・ホークスから全体1位指名を受けました。その他にも、アルヴァン・アダムス、ライオネル・ホリンズ、ボブ・グロスなど、後にNBAで活躍する選手たちが指名されています。

チーム名の変更とコミッショナーの就任

カンザスシティ=オマハ・キングスは、本拠地をカンザスシティに絞り、カンザスシティ・キングスに改称しました。また、このシーズンからラリー・オブライエンが第3代コミッショナーに就任し、NBAの新たな時代が幕を開けました。

NBAとABAの合併合意

長らく難航していたNBAとABAの合併案が、選手会の合意を得てついに決定。NBAによるABAの吸収という形で、両リーグの統合が実現することになりました。

シーズンのハイライト

オールスターゲーム

1976年2月3日にフィラデルフィアで開催されたオールスターゲームでは、イーストが123-109でウエストを破りました。MVPには、ワシントン・ウィザーズのデイブ・ビンが輝きました。

カリーム・アブドゥル＝ジャバーのレイカーズ移籍

当時最高の選手の一人であったカリーム・アブドゥル＝ジャバーが、6年間在籍したミルウォーキー・バックスからロサンゼルス・レイカーズへ移籍。このトレードは、1970年代のNBAにおける最も重要な出来事の一つとして語り継がれています。

バックスはジャバーの移籍後、低迷期に入りますが、レイカーズはジャバーの加入によって徐々にチーム力を向上させていきます。

クリーブランド・キャバリアーズの躍進

クリーブランド・キャバリアーズが、創部6年目にして初の勝率5割以上を達成し、初のディビジョン優勝とプレーオフ進出を果たしました。スター選手不在ながらも、バランスの取れたチームとして躍進し、ビル・フィッチHCが最優秀コーチ賞を受賞しました。

プレーオフ

ファイナルは、ボストン・セルティックスとフェニックス・サンズの対戦となりました。セルティックスが4勝2敗でサンズを破り、2年ぶり13回目の優勝を飾りました。ファイナルMVPには、ジョ・ジョ・ホワイトが選ばれています。

伝説のファイナル第5戦

特に、第5戦はファイナル史上最高の試合の一つとして語り継がれています。2度のオーバータイムにもつれ込む激戦の末、セルティックスが128-126で勝利しました。この試合は、数々のドラマチックな展開と、両チームの選手の意地がぶつかり合う名勝負として、NBAファンに深く記憶されています。

各賞

最優秀選手: カリーム・アブドゥル＝ジャバー, ロサンゼルス・レイカーズ
ルーキー・オブ・ザ・イヤー: アルヴァン・アダムス, フェニックス・サンズ
* 最優秀コーチ賞: ビル・フィッチ, クリーブランド・キャバリアーズ

引退選手

このシーズンを最後に、ドン・ネルソン、ビリー・カニンガム、ジェリー・スローンなど、多くの名選手が現役を引退しました。彼らは引退後、コーチやフロントとしてNBAに貢献し、その功績は今も語り継がれています。

1975-1976シーズンは、NBAの歴史における重要な転換期であり、数々のドラマと伝説を生み出したシーズンとして、いつまでも語り継がれることでしょう。

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