1983年の相撲

1983年の大相撲界は、数々の出来事が相次ぎ、激動の一年となりました。この年、アマチュア相撲界では、全日本相撲選手権大会で高校生の久嶋啓太選手が優勝し、史上初の高校生アマチュア横綱という快挙を達成しました。また、全国中学校相撲選手権大会には、野球部所属の山﨑武司選手が出場するなど、アマチュア相撲界でも新たな才能が芽生えた一年でした。

大相撲界では、1月に横綱若乃花が引退し、年寄若乃花を襲名しました。また、同じく1月には元前頭筆頭の蔵玉錦も引退し、年寄立川を襲名しています。3月には、学生相撲の服部が幕下付出となり、春場所後には朝潮が大関に昇進しました。4月には、伊勢ノ海部屋の土俵開きが行われ、大関の公傷制度が設けられました。5月には、北天佑が大関に昇進し、三役格行司の式守与太夫が死去、さらに年寄若乃花が年寄間垣を襲名しました。7月には、元大関汐ノ海が亡くなり、審判規定が改正されました。9月には、秋場所で昭和天皇が観戦されました。10月には、富岡八幡宮境内に横綱力士碑などが建立されました。11月には、旭富士が新小結となり、初土俵以来18場所での新三役は、年6場所制になってから初の快挙となりました。また、元関脇大豪の荒磯親方が亡くなり、北の湖が幕内通算747勝を達成し、史上1位となりました。また、部屋維持費や地方場所旅費の改正も行われました。

本場所では、一月場所で琴風が、三月場所で千代の富士が全勝優勝、五月場所で北天佑が初優勝、七月場所と九月場所で隆の里が優勝し、九月場所では全勝優勝を飾りました。十一月場所は千代の富士が制しました。年間最多勝は隆の里が獲得しました。

この年、多くの力士が誕生しました。1月には啓輔、玉飛鳥大輔、2月には陽平、琴欧洲勝紀、隆の山俊太郎、3月には龍皇昇、大勇武龍泉、4月には境澤賢一、千代白鵬大樹、政風基嗣、5月には白馬毅、木村幸三郎、6月には豊ノ島大樹、7月には琴弥山幸基、8月には德瀬川正直、阿夢露光大、9月には城ノ龍康允、仲の国将、霧の若太郎、若麒麟真一、10月には千昇秀貴、12月には星風芳宏が誕生しました。また、多くの力士や関係者が亡くなりました。1月には猿丸吉左衛門、4月には若ノ里雄三、5月には式守与太夫、6月には十三錦市松、大邱山高祥、神東山忠也、7月には汐ノ海運右エ門、8月には八染茂雄、11月には若三杉彰晃が亡くなりました。

1983年は、相撲界にとって大きな変化と、多くのドラマがあった一年でした。この年の出来事は、後の相撲界に大きな影響を与えることとなりました。

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