1/48スケール

1/48スケールとは

1/48スケールは、模型の世界における国際的な標準スケールの一つです。このスケールは、実物の48分の1の大きさを模型で再現することを意味し、特に航空機モデルや鉄道模型で広く用いられています。ヤード・ポンド法を使用する国、特にアメリカで普及しましたが、現在では国際的なスケールとして世界中のモデラーに親しまれています。

スケールの特徴

1/48スケールは、「1/4インチ・スケール」または「クォーター・インチ・スケール」とも呼ばれ、実物の1フィート（約30.48cm）を1/4インチ（約0.635cm）に縮小して表現します。このため、模型の長さを48倍すると実物の長さが求められます。ダイキャスト製の完成品模型とプラモデルの両方で採用されており、その適度なサイズ感と精密さから、多くのモデラーに支持されています。

幅広い分野での利用

1/48スケールは、航空機モデル、鉄道模型（アメリカ型Oゲージ）、そして近年ではキャラクターモデルにも利用されています。また、ダイキャスト製ミニカーの主要スケールである1/43や1/50に近いことから、これらの模型と組み合わせて展示されることもあります。

各分野での展開

鉄道模型

鉄道模型の世界では、Oゲージの縮尺として1/48スケールがアメリカを中心に普及しています。各メーカーや団体によって縮尺は異なりますが、アメリカではこのスケールが主流となっています。

航空機モデルにおいては、1/72スケール|1_72スケールと並んで1/48スケールが国際標準として広く採用されています。かつては1/72スケール|1_72スケールが主流でしたが、1990年代以降、1/48スケールはその精密さと大型化によって、より多くのモデラーに支持されるようになりました。日本、フランス、イタリアなどメートル法を使用する国でも、以前は1/50スケール|1_50スケールが使用されていましたが、1970年代以降には1/48スケールに移行しています。

アメリカでは、1930年代から既に1/48スケールの木製組み立てキットが存在していましたが、1950年代後半からオーロラ、モノグラム、ホーク、リンドバーグなどのメーカーがプラモデルの主要スケールとして1/48を採用し、多くの製品を発売しました。

一方、プラモデル発祥の地であるイギリスでは1/72スケール|1_72スケールが主流であり、フロッグ、エアフィックス、マッチボックスといった主要メーカーも1/72スケール|1_72スケールを中心に製品展開を行っていました。エアフィックスが1/48スケールに進出したのは1970年代後半であり、本格的に製品数が増加したのは1990年代以降です。

日本では、タミヤ、大滝、フジミ、ニチモなどが1970年代以降に1/48スケールの航空機キットを発売しています。ハセガワは当初1/72スケール|1_72スケール中心でしたが、1980年代以降に1/48スケールの製品を増やし、2000年代以降は新製品数で1/72スケール|1_72スケールを上回るようになりました。

ミリタリーモデル

戦車や軍用車両などのミリタリーモデルでは、1/35スケール|1_35スケールと1/72クラスが主流であり、1/48スケールはあまり一般的ではありません。欧米では、オーロラが1950～60年代に発売したキットがほぼ唯一の状態が長く続いていました。

日本では、1960～70年代に1/48クラスの戦車が多数発売されましたが、多くはモーターやゼンマイで走行させることを目的としたものでした。タミヤも1970～71年に1/48スケールの戦車を発売しましたが、走行を重視したものでした。1972年にはバンダイが走行を廃したスケールモデル仕様の機甲師団シリーズを発売しましたが、モデラーの十分な支持を得られず、1970年代後半に開発は打ち切られました。

1980年代以降、1/48スケールは再び走行モデルが中心となりましたが、1990年代にはアリイやアオシマが1/48スケールのキットを発売し、2003年からはタミヤが1/48ミリタリーミニチュアシリーズを展開し、本格的に装甲戦闘車両の製品化を進めています。イタレリやホビーボスも1/48スケールに参入していますが、大きな動きとはなっていません。

キャラクターモデル

1/48スケールは、キャラクターモデルの分野でも展開されています。ガンダム関連ではメガサイズモデルなど少数ですが、太陽の牙ダグラム、聖戦士ダンバイン、超時空世紀オーガスなどで1/48スケールが採用されています。2010年にはハセガワが1/48スケールのVF-1 バルキリーを発売し、話題となりました。近年では、PLUMのパワードールやグッドスマイルカンパニーのティタノマキアなど、新製品も登場しています。

まとめ

1/48スケールは、その適度なサイズと精密さから、多様な分野の模型で利用されています。航空機モデルを筆頭に、鉄道模型、ミリタリーモデル、そしてキャラクターモデルまで、幅広いジャンルで愛されており、今後も多くのモデラーに支持され続けるでしょう。

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