2008年から2009年のA1グランプリ

A1グランプリ 2008-2009年シーズン概要

2008年から2009年にかけて開催されたA1グランプリは、第4シーズンにあたるシリーズでした。このシーズンは、フェラーリが提供するワンメイクマシンとミシュランタイヤを使用し、シリーズ名に「Powered by Ferrari」が冠せられました。全7カ国、7戦14レースが、オランダのザントフォールト・サーキットからイギリスのブランズ・ハッチまで、世界各地で開催されました。最終的に、アイルランドチームが総合優勝という栄冠を手にしました。

参戦チームとドライバー

このシーズンでは、いくつかのチームが参戦を見送りました。カナダチームはエントリーしたものの、実際には参戦せず。パキスタンチームもアダム・カーンをドライバーとしてテストに参加させましたが、レースには出場しませんでした。ドイツチームは第5戦で、特別に第2戦のみルーキーセッションへの参加が認められたチームもありました。これはテスト不足を考慮した措置でした。いくつかのチームは、シーズン中にテストドライバーを起用しました。アダム・カーンはプレシーズンとシーズン中の両方でテストに参加しています。

レギュレーション変更点

今シーズンは、いくつかの重要なレギュレーション変更が実施されました。

金曜日の変更点

ルーキーセッションの年齢制限が撤廃されました。
F1、GP2、チャンプカー、インディカー、フォーミュラ・ニッポン経験者は、ルーキーセッションへの参加が認められなくなりました。
ルーキーセッションの時間が50分から60分に延長されました。
ルーキーセッション間のインターバルが10～20分に延長されました。
30分セッション間のインターバルが5分から20分に延長されました。

予選の変更点

予選セッションが15分から10分に短縮されました。セッション数は4回のままです。
予選でパワーブーストを1回のみ使用できるようになりました。（第1戦、第2戦、第4戦を除く）

決勝の変更点

スプリントレースで4～8ラップ間にピットインを1回義務付けることとなりました。（第1戦、第2戦を除く）
スプリントレースの時間が19分+1ラップから24分+1ラップに延長されました。
スプリントレースのポイント配分が、上位8位まで10-8-6-5-4-3-2-1に変更されました。
スプリントレースのスタート方式が、ローリングスタートからスタンディングスタートに変更されました。（第4戦ニュージーランドから）
今シーズンのみ、最も成績の悪い1戦の結果をポイントから除外する「有効ポイント制」が導入されました。

テスト

マシンの開発遅延により、プレシーズンテストは中止、非公開テストに変更されました。当初シルバーストンで予定されていたテストは、最終的にスネッタートン・サーキットに変更され実施されました。シーズン中のテストも、当初予定と異なる日程や場所で行われました。

開催地

当初第1戦として予定されていたイタリア・ムジェッロでのレースは、マシンの開発遅延により開催中止となりました。そのため、第2戦予定地だったオランダ・ザントフォールトがシーズン開幕戦となりました。ザントフォールトでは、マシンの提供遅延によりフリー走行時間が延長され、予選方式も変更されました。インドネシアの市街地レースはFIAの承認が得られず中止、ブラジルとメキシコでの開催も、それぞれ事情により中止となりました。メキシコでの開催中止は、新型インフルエンザの流行が原因でした。

ポイントシステム

スプリントレースの上位8位にポイントが与えられ、今シーズンのみ最も悪い成績の1戦はポイント計算から除外されました。スプリント・フィーチャーレース共にファステストラップを記録したチームには、1ポイントが加算されました。

まとめ

A1グランプリ2008-2009年シーズンは、レギュレーション変更や開催地の変更など、数々の出来事が起こったシーズンでした。これらの変化の中で、アイルランドチームが総合優勝を勝ち取りました。このシーズンは、A1グランプリの歴史において、特筆すべき重要な一年となりました。

もう一度検索