2010年スロバキア国民議会選挙

2010年スロバキア国民議会選挙の詳細解説

2010年スロバキア国民議会選挙は、スロバキア共和国の立法府である国民議会（一院制）の議員を選出するために、2010年6月12日に行われました。この選挙は、議員の任期満了に伴って実施されたものです。

選挙制度

選挙制度は以下の通りです。

選挙権: 18歳以上のスロバキア国民
被選挙権: 21歳以上のスロバキア国民
選挙制度: 比例代表制（全国1選挙区）

比例代表制では、政党が提出した候補者名簿に対して投票が行われます。有権者は、一つの政党名簿を選んで投票しますが、名簿内の候補者から最大4人を選んで優先投票を行うことも可能です。一定数の優先投票を得た候補者は、名簿の上位に繰り上がります。

議席配分には最大剰余方式（ドループ式）が用いられます。また、議席阻止条項として、政党の場合は全国集計で有効投票数の5%以上、政党連合の場合は、2～3政党による連合で7%以上、4政党以上の連合で10%以上の得票が必要です。

主要政党

主要な政党としては、以下のようなものが挙げられます。

与党

方向・社会民主主義（SMER-SD）: 中道左派政党。2006年の総選挙で第一党となり、ロベルト・フィツォが首相を務めました。
人民党・民主スロバキア運動（ĽS-HZDS）: ヴラジミール・メチアル元首相が率いる政党で、スロバキア人ナショナリズムとキリスト教的保守主義を掲げています。
スロバキア国民党（SNS）: スロバキア人ナショナリズムを基調とする民族主義政党です。

野党

スロバキア民主キリスト教連合・民主党（SDKÚ-DS）: 中道右派政党。2010年には、党首の交代がありました。
キリスト教民主運動（KDH）: キリスト教民主主義を志向する右派政党です。
ハンガリー人連合党（SMK/MKP）: スロバキア国内のハンガリー人の権利を主張する政党です。
モスト（橋）（MOST-HÍD）: ハンガリー系住民も含む多民族共存を掲げる政党です。
自由と連帯（Sloboda a Solidarita）: 自由主義を標榜する政党です。
スロバキア共産党: 極左の共産主義政党です。

選挙結果

2010年6月12日に行われた選挙の結果は、以下の通りです。（詳細な議席数や得票率については、出典を参照してください。）

選挙の結果、方向・社会民主主義が第一党となりましたが、過半数を獲得するには至りませんでした。その結果、連立交渉が行われ、最終的には中道右派の政党を中心とした連立政権が成立しました。

出典

Volby do Narodnej rady SR 2010－スロバキア統計局の2010年国民議会選挙統計（スロバキア語版、英語版）
Slovak Election Data Project
中東欧・旧ソ連諸国の選挙データ（スラブ研究センター）
外務省：最近のスロバキア情勢と日本・スロバキア関係

この選挙は、スロバキアの政治情勢に大きな影響を与え、その後の政権運営や政策に変化をもたらしました。選挙結果を分析することで、スロバキアの政治動向をより深く理解することができます。

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