2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズ

2011年アメリカン・ル・マン・シリーズ：激戦のシーズンレビュー

2011年のアメリカン・ル・マン・シリーズは、テキーラ・パトロンのスポンサーシップを得て開催され、3月19日のセブリング12時間レースから幕を開けました。全9戦に渡り、各クラスで熾烈なタイトル争いが繰り広げられました。

クラス別戦況

LMP1クラスでは、ローラ製のスポーツカーが圧倒的な強さを見せつけました。一方、LMP2クラスは第3戦以降、エントリー台数が減少。対照的にLMPCクラスは活況を呈し、シボレーエンジンを搭載したオレカシャシーによる争いがシーズンを盛り上げました。

LMP1クラスのチャンピオンに輝いたのは、マツダエンジンを搭載したローラ・B09/86を駆るダイソン・レーシングチームです。2位のマッスル・ミルク・モータースポーツに62ポイントの大差をつけ、圧勝しました。

LMP2クラスでは、レベル5モータースポーツが唯一のエントリーチームとしてタイトルを獲得。スコット・タッカーとクリストフ・ブシューのコンビは、早くもシーズン中にタイトルを決定づけました。

LMPCクラスはシーズン最終戦まで優勝の行方が分からず、手に汗握る展開となりました。ジェノア・レーシングのエリック・ラックス、コア・オートスポーツのグンナー・ジャネットとリカルド・ゴンザレスが同ポイントで最終戦を迎える接戦となり、最終的な順位も同率となりました。

GTクラスでは、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングのディルク・ミューラーとジョーイ・ハンドが、2位のシボレー勢に33ポイント差をつけて、余裕の優勝を飾りました。

GTCクラスは、ブラック・スワン・レーシングのティム・パパスが最終戦でタイトルを獲得しました。

シーズン概要とスケジュール

IMSAは2010年8月22日、当初10戦を予定していた2011年シーズンのカレンダーを発表。その後、2戦が追加される一方、ミラー・モータースポーツ・パークでの開催は見送られました。オクラホマシティでのレース開催も計画されましたが、市議会で否決されています。ボルチモア市街地コースでのレースは、2010年2月に発表され、9月1日に開催されました。全レースはESPN3.comでライブ配信され、ESPN2とABCでも録画放送されました。

セブリング12時間レースとプチ・ル・マンは、2011年のインターコンチネンタル・ル・マン・カップの一部としても開催され、GTE-Amカテゴリーの車両とアメリカン・ル・マン・シリーズのGT2カテゴリーの車両が競い合いました。両レースで優勝したのはクローン・レーシングのフェラーリ・F430でした。

ポイントシステムとランキング

ポイントは、各クラスで70%以上の走行距離を完走した上位10台のドライバーと車両に与えられました。複数台エントリーしたチームの場合は、最も上位の車両のポイントのみがチームポイントとして加算されました。ドライバーはポイントを獲得するために、コースの長さに応じて決められた最低走行ラップ数をクリアする必要があり、また最低走行時間も定められていました（ロングビーチは30分、それ以外のレースは45分）。

チームランキングは、フルシーズン参戦チームを対象として算出され、パートタイム参戦チームはランキングに含まれませんでした。LMP1、LMP2、GTクラスのトップチームは、2012年のル・マン24時間レースへの自動エントリー権を獲得しました。

クラス別詳細とチーム、ドライバーの動向

LMPCクラスでは全チームがシボレーLS3エンジン搭載のオレカ・FLM09を使用しました。GTCクラスでは全チームがポルシェ・997 GT3を使用しました。前年度LMPCクラスチャンピオンのレベル5モータースポーツは、2011年シーズンからLMP2クラスに参戦。HPDエンジン搭載のローラ・B11/40|ローラ・B11_40とローラ・B08/80|ローラ・B08_80クーペを使用し、スコット・タッカー、クリストフ・ブシュー、ルイス・ディアスがドライバーを務めました。

各クラスのランキングの詳細については、公式記録を参照ください。

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