2020年のシカゴ・ホワイトソックス

2020年 シカゴ・ホワイトソックス：激動と未来への希望

2020年のシカゴ・ホワイトソックスは、球団創設119年目のシーズンを迎えました。リック・レンテリア監督率いるチームは、イリノイ州シカゴのギャランティード・レート・フィールドを本拠地とし、アメリカンリーグ中地区で戦いました。しかし、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、シーズンは大きく変容を余儀なくされました。

シーズンオフの動向

前年の2019年シーズン、ホワイトソックスは35勝25敗で地区3位となり、ポストシーズン進出を果たしました。オフシーズンには、戦力補強とチーム再編に力が注がれ、来るシーズンへの期待が高まりました。

しかし、2020年は新型コロナウイルスのパンデミックにより、MLB全体が大きな影響を受けました。3月12日にはスプリングトレーニングの中止と開幕延期が決定。その後、6月23日には公式戦開幕が7月23日または24日、レギュラーシーズンが全60試合という短縮された形式で開催されることが発表されました。また、6月30日にはマイナーリーグの開催中止も決定し、若手選手の育成にも影響が出ました。

開幕後の戦い

困難な状況下で開幕を迎えたホワイトソックスは、9月27日にレギュラーシーズンの全日程を終え、27勝33敗で地区3位となりました。ワイルドカードでポストシーズンに進出したものの、オークランド・アスレチックスとの対戦で1勝2敗と敗れ、シーズンを終えました。

シーズン終了後、10月12日にはリック・レンテリア監督の解任が発表され、10月28日にはアレックス・コロメ、ジェームズ・マッキャン、ジャロッド・ダイソンがFAとなりました。そして、10月29日には、トニー・ラルーサが新監督に就任するという大きな変化がありました。

シーズンを彩った選手たち

個人の活躍としては、ホセ・アブレイユが60打点で最多打点のタイトルを獲得。7月・8月にはプレイヤー・オブ・ザ・マンスにも選出され、シルバースラッガー賞（一塁手）とMVPにも輝きました。ティム・アンダーソンもシルバースラッガー賞（遊撃手）を獲得し、エロイ・ヒメネスもシルバースラッガー賞（外野手）に選ばれました。また、ルイス・ロベルト・ジュニアはルーキー・オブ・ザ・マンス（7月・8月）を受賞し、ゴールドグラブ賞（中堅手）にも輝きました。

特筆すべきは、8月25日にルーカス・ジオリトがノーヒットノーランを達成したことです。これはMLB史上241人目の快挙として記録されました。

短縮シーズンを終えて

2020年のホワイトソックスは、新型コロナウイルスの影響で大きく変則的なシーズンとなりましたが、ホセ・アブレイユを筆頭とするベテランの活躍、ルイス・ロベルト・ジュニアのような若手の台頭、そしてルーカス・ジオリトのノーヒットノーラン達成など、多くの明るい話題を提供しました。トニー・ラルーサ新監督の就任もあり、次シーズン以降のチームの躍進に期待がかかります。

困難な状況下でも、チームは全力を尽くし、ファンに感動を与えました。この経験を糧に、ホワイトソックスは更なる高みを目指していくことでしょう。

もう一度検索