CoRoT-1b

CoRoT-1b

CoRoT-1bは、いっかくじゅう座の方向、約2630光年の彼方に位置する太陽系外惑星です。この惑星は、G型主系列星であるCoRoT-1の周囲を公転しており、2007年5月にフランスのCOROTミッションによって発見されました。CoRoTミッションによる初の惑星発見例として、その発見は天文学界に大きな衝撃を与えました。

発見の経緯

CoRoT-1bの発見は、COROT計画の初期段階、2007年2月6日から4月2日にかけて行われた観測で、惑星候補として最も有望視されたことから始まりました。当初、他の天体との区別が困難でしたが、Wise天文台の1.0m望遠鏡やカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡による追加観測で、惑星特有の通過現象が確認されました。さらに、オート＝プロヴァンス天文台に設置されたSCOPIEエシェル分光器を用いたCoRoT-1の視線速度測定が9回にわたり実施され、そのデータはCoRoTの光度曲線データと一致しました。これらの観測結果から、CoRoT-1bは連星や食連星、三重星系などではないことが確定し、惑星であることが確証されました。この発見は、2007年5月3日に公表され、2008年1月4日に正式に論文として発表されました。

特徴

CoRoT-1bは、発見当時としては最大級の太陽系外惑星の一つであり、半径は木星の約1.49倍、質量は約1.03倍という巨大なホットジュピターです。その大きな半径は、惑星の低密度と、主星からの熱による大気外層の膨張が原因と考えられています。これらの特徴は、他の多くの太陽系外惑星とは異なり、CoRoT-1bが特異な存在であることを示しています。

満ち欠けの観測

2009年5月には、CoRoT-1bが太陽系外惑星としては初めて、光学的に満ち欠けが観測されました。この観測によって、惑星の昼側と夜側での熱移動がそれほど大きくないことが示唆されました。この結果は、惑星の表面温度分布や大気の特性を理解する上で非常に重要です。

まとめ

CoRoT-1bは、COROTミッションによって発見された最初の惑星であり、その巨大なサイズと特異な特性から、太陽系外惑星研究において重要な役割を果たしています。発見の過程、物理的な特徴、そして満ち欠けの観測など、この惑星に関する研究は現在も進められており、今後の観測データによって、より詳しい理解が進むことが期待されます。

参考文献

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の発表
COROT/COROT_discovers_its_first_exoplanet_and_catches_scientists_by_surprise'>“COROT discovers its first exoplanet and catches scientists by surprise”
BBCニュース
“Space telescope spots new planet”

関連項目

ペガスス座51番星b
COROT
CoRot-2b
TrES-1

外部リンク

* COROT-1b'>ウィキメディア・コモンズには、COROT-1bに関するカテゴリがあります。

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