D301SA

D301SAは、かつて三洋電機（現京セラ SANYOブランド）が製造し、DDIセルラー（現au）から発売された第二世代携帯電話（PDC）端末です。この端末は、当時の携帯電話市場において、数々の先進的な機能と特徴を備えていました。

概要

D301SAの最大の特徴は、EZweb（回線交換方式）に対応した初のDIGITALセルラーホンである点です。これにより、従来の携帯電話では難しかったインターネットへの接続が、より手軽に行えるようになりました。

また、ショートメッセージサービスの「たのしメール」にも対応しており、他のたのしメール対応DIGITALセルラーホンやPHS（Pメール）との間で、メッセージの送受信が可能でした。さらに、EZwebを通じてEメールの送受信も行え、コミュニケーションの幅を大きく広げました。

アドレス帳機能も充実しており、最大500件の登録が可能でした。特に、時短検索機能は、多くの連絡先を登録しているユーザーにとって非常に便利な機能でした。

画面表示にも工夫が凝らされており、様々なキャラクターが登場し、ユーザーに様々なお知らせをしてくれました。さらに、隠しキャラクター要素も搭載しており、登場キャラクターをコレクションする楽しみもありました。キャラクターは、D301SA同士で送受信が可能でした。この機能は、ユーザー間のコミュニケーションを促進し、端末への愛着を深める効果がありました。

また、利用頻度の高い機能をランキング表示する「お好みF機能」を搭載していました。これにより、ユーザーは自分自身の使い方に合わせて、より効率的に端末を利用することができました。

同時期には、[日本移動通信]から同一デザインの姉妹機532Gが発売されており、両機種は兄弟機として市場を盛り上げました。

歴史

D301SAの開発と発売に至るまでには、いくつかの重要な段階がありました。

1999年7月15日、テレコムエンジニアリングセンター（TELEC）による技術基準適合証明を取得しました。この技術基準適合証明は、端末が技術的な基準を満たしていることを証明するものであり、端末の安全性や信頼性を保証する上で重要なものでした。

続いて、1999年8月27日には、電気通信端末機器審査協会による技術基準適合認定の設計認証を受けました。この認証は、端末の設計が技術基準に適合していることを証明するものであり、端末が市場に出回るための重要なステップでした。

1999年9月3日には、TELECによる技術基準適合証明の工事設計認証を取得しました。この認証は、端末の製造プロセスが技術基準に適合していることを証明するものであり、製品の品質を保証する上で重要なものでした。

これらの認証を経て、D301SAは1999年10月下旬に発売されました。しかし、PDCサービスが2003年3月31日に終了したことにより、D301SAの使用はこの日限りとなりました。

外部リンク

『DIGITALセルラーホンD301SA』の発売について DDI過去のニュースリリース KDDI 1999年10月20日

上記外部リンクでは、D301SA発売当時のKDDI（DDI）による公式プレスリリースを確認することができます。当時の状況や製品に対する期待が記されており、D301SAの歴史を知る上で貴重な資料となっています。

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