DATA01

DATA01は、日立製作所によって開発された、auブランドのUSBドングル型データ通信端末です。KDDIおよび沖縄セルラー電話から発売され、当時の最新技術であった第3.9世代移動通信システムに対応していました。この端末の最大の特徴は、モバイルWiMAXとCDMA 1X WINという2つの異なる通信方式に対応している点です。

DATA01は、先行して発売されたDATA02のUSBドングルモデルという位置づけで、製造型番はHID01です。当時、日立ブランドの携帯電話端末は、カシオ日立モバイルコミュニケーションズ（現在のNECカシオ モバイルコミュニケーションズ）によって製造・販売されていましたが、データ通信端末に関しては、日立製作所本体が製造を担当していました。

この端末は、USBポートに直接接続して使用するため、小型で持ち運びが容易であり、パソコンなどと組み合わせて利用することで、場所を選ばずに高速なインターネット接続が可能でした。モバイルWiMAX対応エリアでは、高速なデータ通信を利用でき、WiMAXエリア外ではCDMA 1X WINに切り替わることで、広範囲なエリアでの通信を確保していました。

関連製品として、DATA02、DATA03、DATA04、DATA08Wなどが存在します。これらの製品と共に、+WiMAXという通信サービスも提供されていました。

DATA01の詳しい情報は、以下の外部リンクから確認できます。auの公式ページ（ウェイバックマシン）や日立の公式ページ（ウェイバックマシン）に、当時の情報がアーカイブされています。

この端末の登場は、モバイルデータ通信の普及に大きく貢献し、ビジネスシーンや個人利用において、場所を選ばないインターネット接続を実現しました。また、デュアルモード対応により、通信エリアの制約が少なく、利便性が高いデータ通信端末として、広く利用されました。DATA01は、当時のデータ通信技術の進歩を象徴する端末の一つと言えるでしょう。

DATA01の登場により、ユーザーはより快適なモバイルインターネット環境を利用できるようになり、その後のモバイルデータ通信端末の発展にも大きな影響を与えたと考えられます。技術の進歩と共に、より高速で安定した通信を求める声が高まり、次世代の通信技術へとつながっていくことになります。

DATA01は、その特徴的なデュアルモード対応だけでなく、日立製作所がデータ通信端末を自社で製造したという点でも、注目すべき端末でした。当時は、携帯電話メーカーがデータ端末も製造するという流れが一般的ではなかったため、日立製作所のこの取り組みは、業界内でも特筆すべき事例として認識されていました。

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