DATA03

DATA03は、日立製作所が開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話が展開するauブランドから発売されたUSBドングル型のデータ通信端末です。当時としては珍しく、第3.9世代移動通信システムであるモバイルWiMAXと、CDMA 1X WIN（後のau 3G）という2つの異なる通信方式に対応したデュアルモード端末でした。

この端末は、先行して発売されていたDATA01の従量課金制モデルという位置づけで登場しました。DATA01は月額固定料金制だったため、DATA03は利用頻度や通信量に応じて料金を支払いたいユーザーにとって魅力的な選択肢となりました。

製造型番は「HID03」とされており、DATA01、DATA02といった他のデータ端末シリーズと同様に、日立製作所が直接製造を担当しています。当時、日立ブランドの携帯電話端末は、カシオ日立モバイルコミュニケーションズ（現在のNECカシオ モバイルコミュニケーションズ）が製造を担当することが多かったのですが、データ通信端末に関しては、日立本体が製造を行うという珍しい形態となっていました。

DATA03は、USBポートに直接接続するドングル型であるため、持ち運びが容易で、ノートパソコンなどと組み合わせてどこでもインターネット接続が可能でした。モバイルWiMAXに対応することで、高速なデータ通信を利用できるエリアも広がり、より快適なインターネット環境を提供しました。また、モバイルWiMAXのエリア外では、au 3G回線を利用することで、広いエリアでの通信を確保していました。

DATA03は、その後のモバイルデータ通信端末の進化の基礎となるモデルの一つであり、デュアルモード対応や、従量課金制の導入など、今日のモバイルデータ通信サービスの発展に大きく貢献しました。関連端末として、DATA01, DATA02, DATA04, DATA08Wなどが挙げられます。

関連情報

• - DATA01: DATA03のベースとなった端末
• - DATA02: DATAシリーズの別モデル
• - DATA04: DATAシリーズの別モデル
• - DATA08W: DATAシリーズの別モデル
• - +WiMAX: DATA03が対応している通信規格

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