DOS (OS)

ディスクオペレーティングシステム（DOS）とは

ディスクオペレーティングシステム（DOS）は、磁気ディスク装置を補助記憶装置として利用するためのオペレーティングシステムの名称、または通称です。初期のオペレーティングシステムでは磁気ディスク装置が使用できなかったため、それとの対比として生まれました。DOSは大別して、メインフレーム用とパーソナルコンピュータ（PC）用のものが存在します。

メインフレーム用DOS

IBMのSystem/360シリーズ向けに開発されたDOS/360|OS_360が代表的です。これはSystem/360の小型機種向けに用意されたBOS/360|OS_360、TOS/360|OS_360と並ぶOSの一つでした。DOS/360|OS_360は1966年にリリースされ、その後DOS/VS、DOS/VSE、VSE/AF、VSE/SP、VSE/ESAへと発展し、最終的にはz/VSEへと進化しました。

パーソナルコンピュータ用DOS

PC用のDOSは、1980年代以降に普及しました。その種類は多岐にわたります。

代表的なPC用DOS

CP/M|CP_M (8080用)
CP/M|CP_M-86、CCP/M|CP_M、C-DOS (8086用)
86-DOS (別名 QDOS。PC DOSやMS-DOSの前身)
PC DOS (IBM PC用として登場)
MS-DOS (PC DOSのOEM版)
DOS Plus
DR-DOS (後のNovell DOS、OpenDOS)
PTS-DOS
* FreeDOS (MS-DOS互換のフリーなDOS)

その他のPC用DOS

上記以外にも、AmigaDOS、AMSDOS、ANDOS、Apple DOS、Atari DOS、Commodore DOS、CSI-DOS、IS-DOS、ProDOS、TRS-DOS、MSX-DOSなど、様々なDOSが存在しました。

また、F-DOS（SHARP製の開発ツール）、H-DOS（ハドソン製のDOS）、PyDOS (PythonでのDOS環境)といったものも存在します。

その他のディスク関連オペレーティングシステム

APPLE IIのDISK拡張機能

Apple IIのDISK機能拡張はDOS3.xと呼ばれました。BASICに付加することを強く意識した設計で、他のマシンのDISK-BASICのようなものですが、標準入出力を通じて呼び出される独立した機能拡張でした。BASICのコマンド拡張であるDISK-BASICとは異なり、BASIC以外の言語からも容易に呼び出すことができました。

FLEX

TSCの6800/6809用のFLEXも存在しました。

OS-9

6809用から発展した、マイクロウェアのOS-9（OS-9はリアルタイムオペレーティングシステムでもある）もディスク関連のオペレーティングシステムです。

DISK-BASIC

Microsoft BASIC系のBASICインタプリタでは、フロッピーディスクの普及に伴い、インタプリタの拡張機能としてディスク関連機能が搭載されるようになりました。これも広義のDOSの一種と言えます。MS-DOS等がデファクトスタンダードとなるまで広く利用されました。

S-OS SWORD

雑誌『Oh!X』に掲載されたマシン語モニタであるS-OSは、サブルーチンの入出力条件があらかじめ定義されており、移植された対象では同じアプリケーションが動作しました。

X68000

X68000ではHuman68kが使用されました。

まとめ

DOSは、磁気ディスク装置の登場とともに生まれたオペレーティングシステムであり、メインフレームからPCまで、様々な種類が存在しました。PCの普及とともにMS-DOSがデファクトスタンダードとなりましたが、それ以外にも多くのDOSが存在し、独自の進化を遂げました。

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