F505iGPS

「ムーバ F505iGPS」は、富士通（現・富士通コネクテッドテクノロジーズ）が製造し、NTTドコモから発売された携帯電話端末（mova）です。2003年7月に発売された「F505i」のマイナーチェンジモデルとして、同年冬に登場しました。同時期には「505iS」シリーズが展開されていましたが、本機は「505iS」シリーズには含まれません。当時、主要メーカーの中で富士通のみが「505iS」シリーズのラインナップを持っていませんでした。

本機は、ドコモでは「F661i」に次ぐ2機種目のGPS搭載モデルです。「F661i」が試作的な要素が強く、iアプリやカメラが搭載されていなかったのに対し、「F505iGPS」は当時のハイスペック機であった「F505i」をベースに、位置情報確認機能を追加しました。また、カメラにはオートフォーカス機能が搭載され、サブディスプレイは有機ELで表示色数が256色から4,096色へと向上しています。ただし、「F505i」に搭載されていた指紋認証機能は省略されました。

機能追加に伴い、「F505i」と比較すると、厚さは3mm、質量は10g増加しています。GPS搭載機としては先行していた「F661i」では発売直後に不具合が発生し、販売が一時中止されるというトラブルがありましたが、「F505iGPS」ではそのような問題は発生しませんでした。

「F505iGPS」は、当時の主力であった50Xシリーズで初めてGPSを搭載した端末でしたが、その後、ドコモではGPS搭載機種はなかなか普及しませんでした。一方、au（KDDI）は「EZナビウォーク」などの機能でGPSを前面に押し出し、大きく差をつけられることとなりました。ドコモ端末でGPS付き携帯電話が広く普及するのは、2007年夏モデルのFOMA904iシリーズ以降となります。

歴史

2003年12月19日：ドコモより発表。
2003年12月24日：発売開始。
2012年3月31日：movaサービス終了に伴い、使用はこの日限りとなる。

関連項目

F505i
F506i
F661i
SA700iS - 2005年秋に発売された三洋電機（現・京セラ）製の初のGPS付きFOMA端末。

外部リンク

F505iGPS 富士通

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