FM LOVEARTH

FM LOVEARTH（エフエム・ラヴァース）

FM LOVEARTHは、2005年に開催された愛知万博「愛・地球博」の会場で、会期中に限定して放送されたFMラジオ局です。周波数は77.3MHzで、中部日本放送（現：CBCラジオ）とZIP-FMが共同で運営しました。

概要

• - 放送局名: 2005年日本国際博覧会イベントFM放送
• - 愛称: FM LOVEARTH

- 一般公募で選ばれ、「愛・地球博」の「愛（LOVE）」と「地球（EARTH）」を組み合わせた名称

• - コールサイン: JOYZ6AB-FM
• - 周波数: 77.3MHz
• - 送信出力: 200W
• - 演奏所: 愛知県愛知郡長久手町（愛・地球博長久手会場内・北エントランス）
• - 送信所: 岐阜県土岐市鶴里（三国山）

- 通信・放送機構「三国山送信所」の地上デジタル放送実験施設を共用

• - 放送エリア: 愛知県、岐阜県、三重県の各一部（約250万世帯、3県の65%、会場から半径約30km）
• - 放送期間: 2005年2月25日（愛・地球博開幕1ヶ月前）～9月25日（閉幕日） 全213日間

- 試験放送は1月21日から開始

• - 放送時間: 7:00～翌日0:10頃（基本）、閉幕日は1:05頃まで
• - 運営: 中部日本放送、ZIP-FM
• - 放送局長: 中村利雄（2005年日本国際博覧会協会事務総長）

略歴

2004年

• - 9月1日: 総務省東海総合通信局より超短波放送局（イベント局）の予備免許交付
• - 11月18日: 愛称、DJ、リポーター発表
• - 12月: スタジオ竣工

2005年

• - 1月21日: 試験放送開始
• - 2月22日: 免許状交付
• - 2月24日: 開局前夜祭をクラブダイアモンドホールで開催
• - 2月25日: 7:00、本放送開始。放送局長の中村利雄事務総長が開局の挨拶
• - 3月24日: 開会式を中継、開幕前夜・0:10以降も「AM LOVEARTH」として放送

- 「AM」は「午前0時以降の放送」「AMラジオのようなトーク多めの放送」の意味。
- AMラジオ（CBC：1053kHz）や、CBCラジオで万博閉幕後に放送された『AM LOVEARTH』とは別番組

• - 3月25日: 愛・地球博開幕
• - 8月20日: 深夜、CBCテレビと同時で「TV LOVEARTH」を放送。テレビCM中は独自番組を放送
• - 9月25日: 閉幕、閉会式とグランドフィナーレを中継

- 21:00から各DJが1時間ずつ最後の放送を行い、放送終了直前には全DJ・リポーターが登場。翌日1:05頃放送終了、停波

編成

FM LOVEARTHでは、主に以下の情報を発信していました。

• - 会場周辺の交通情報（高速道路、駐車場、シャトルバス、リニモ運行情報など）
• - 天気予報
• - 会場内の混雑情報
• - イベント情報
• - パビリオンの解説
• - 70～80年代の洋楽・邦楽を中心とした音楽

開局当初は「英語・日本語のバイリンガル放送」を告知していましたが、実際にはあまり行われませんでした。

また、公式サイトから放送中の楽曲をパソコンにダウンロードできるサービスや、au（KDDI）の携帯電話と連動して放送中の楽曲を着うたとしてダウンロードできるサービスも提供されていました。

一部時間帯では、NTTドコモのFOMAでスタジオや会場レポートの映像を見ることもできました。

DJは1日3人が担当し、朝（7:00～12:00）、昼（12:00～18:00）、夜（18:00～翌0:10頃）の時間帯で、それぞれ5時間、6時間、約6時間の情報発信を行いました。リポーターは1日2人が担当し、会場内外から2～3分のレポートを行いました。

放送時間中の毎時59分45秒からは、スジャータ提供の時報が30秒間流れました。時報は朝、日中、夜の3パターンがありました。

通常の放送終了後には「グリコのおまけ」（江崎グリコ提供）として、夜パート担当のDJが引き続きトークやメッセージ紹介などを行いました。放送時間は約10分程度で、初期はそのまま停波していましたが、後にコールサインが流れるようになりました。

毎週土曜日の午後には「愛について何か語ろう-21世紀の賢者たち」のコーナーが放送され、数名のゲストが登場しました。このコーナーは、イベント終了後にCBCで放送開始された「AM LOVEARTH」に引き継がれています。

8月頃からは毎週金曜日の午前11時頃にCBCテレビ『まるっと万博』を終えた森合康行アナウンサーがゲストとして登場しました。

DJ

• - ジェフリー・ジェムズ: メインDJとして各局で活躍
• - 佐野瑛厘: 地元名古屋出身のDJ。期間中は他局のレギュラー番組も担当し多忙を極めた。終了後もCBCラジオ「LOVEARTH」を担当
• - 上野規行: 地元愛知県豊田市出身の新人DJ。最終日は号泣しながら放送。現在もCBCラジオや名古屋RADIO-iで活躍
• - 中内祐子: 現在も各局で活躍しているラジオDJ

リポーター

• - 横井三千
• - 岩田さち（現：安田さち。安田大サーカス・団長安田の妻）
• - 鈴木里永
• - 三浦沙知子

スタッフ

• - プロデューサー: 柴田太（ZIP-FMプロデューサー）

スタッフも出演者と共にブログに頻繁に登場していました。

その他

• - 選曲やCMの切り替えはコンピュータで自動制御
• - 試験放送期間中はiPod内の楽曲を音源として使用
• - コラボレーション・アーティストはLOVE PSYCHEDELICOで、オリジナルイメージソングを制作
• - ジングル、タイムシグナルはニューヨークのプロデューサーが制作
• - さまざまなイベントを開催
• - 藤岡駐車場周辺でもイベントFM放送を実施

閉局後

FM LOVEARTHの放送に使用していた周波数77.3MHzは、閉局から8年後の2013年4月12日より、コミュニティFM放送局「エフエムななみ」が使用しています。

「FM LOVEARTH」の事業は基本的に中部日本放送が継承し、以下の事業を展開しています。

番組としての「LOVEARTH」

• - 2005年10月3日からCBCラジオで『LOVEARTH』放送開始
• - ナイターオフ編成の定番番組となる
• - 2007年10月からは土曜日のみの放送となる
• - 日曜版『AM LOVEARTH』も放送開始、後に『上野規行のサンデーLOVEARTH』となる
• - CBCテレビでも『TV LOVEARTH』が放送された
• - 2009年春にラジオ、テレビの放送は終了

イベントとしての「LOVEARTH」

• - 「愛・地球博MESSAGE LIVE」を開催
• - 「愛・地球博MEMORIAL FINALE」に共同展開
• - 「LOVEARTH NIGHT」も不定期開催

多目的スペース「CBC LOVEARTH」

• - CBC本社に多目的スタジオ兼イベントスペースを開設

「FM LOVEARTH」看板の行方

• - 一部の機材はコミュニティFM局「福井街角放送」に譲渡

脚注

注釈

出典

関連項目

• - 2005年日本国際博覧会（愛・地球博）
• - 愛知万博のマスメディア
• - 中部日本放送
• - CBCラジオ
• - LOVEARTH / MUSIC LOVEARTH / AM LOVEARTH / サンデーLOVEARTH
• - ZIP-FM
• - FM DEPO
• - ラジオきらっと - つくば科学博の際に開設された臨時放送局（AM）

外部リンク

• - 愛・地球博公式サイト
• - FM LOVEARTH / CBC MUSIC LOVEARTH公式サイト
• - CBCラジオ LOVEARTH&AM LOVEARTH公式サイト
• - FM LOVEARTH 公式ブログ→CBCラジオ LOVEARTH&AM LOVEARTH公式ブログ
• - CBC MUSIC LOVEARTH 公式ブログ
• - CBC 多目的スペース LOVEARTH公式ページ

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