G'zOne TYPE-XX

G'zOne TYPE-XX（ジーズワン タイプダブルエックス）は、京セラがカシオ計算機の協力を得て開発した、auブランドの携帯電話（ガラホ）です。型番はKYY31で、G'zOneシリーズ20周年を記念するモデルとして登場しました。この機種は、KDDIが企画とマーケティングを担当し、デザインはカシオのG'zOne開発チームが手がけ、「もし現代にG'zOneが存在したら」というコンセプトのもと、3社共同開発で実現しました。G'zOneはカシオ計算機の登録商標です。

2023年5月、京セラはコンシューマー向けスマートフォン・携帯電話事業からの撤退を発表し、G'zOne TYPE-XXも2023年12月で製造・出荷を終了しました。これにより、G'zOneシリーズは本機種が最終モデルとなりました。

開発経緯

2018年、KDDIは3Gサービス終了を発表し、3G専用端末のユーザーに4G対応機種への移行を促しました。しかし、マーケティング調査の結果、G'zOneユーザーは他ブランドの5倍もの高い継続利用意向を示し、auの既存ラインナップへの不満も3倍と突出していました。これは、G'zOneの耐久性と独自のデザインに魅力を感じるユーザーが多かったためです。中には、2006年発売の機種を15年も使い続けたり、予備機を保管しているユーザーも存在しました。また、仕事の都合でスマートフォンへの移行をためらうユーザーも多く、3G停波直前にも数万台が利用されていた状況でした。

こうした状況から、KDDIとOCTは、G'zOneユーザー向けの受け皿として「G'zOneブランドの4G対応二つ折り携帯電話」を開発する必要に迫られました。当時、カシオは携帯電話事業から撤退しており、自社開発は不可能でした。一方、京セラはタフネススマートフォン「TORQUE」を開発していましたが、G'zOneユーザーのニーズはフィーチャーフォンでした。そこで、KDDIはカシオにG'zOneの復活を提案し、カシオの開発チームも再結集しました。京セラも、自社のTORQUEとの競合を懸念しつつも、「実現できるのは当社しかいない」と判断し、カシオとの協業を決断しました。

こうして、G'zOneシリーズ20周年記念モデルとして、京セラ製の携帯電話端末が誕生しました。同時に、カシオのG'zOneから京セラのTORQUEへの移行というテーマも含まれています。カシオが他社製品のデザインを手がけるのは初の試みでした。

沿革

2021年8月2日：KDDIが公式発表
2021年12月10日：KDDIと沖縄セルラー電話から発売開始
2023年12月22日：製造・出荷終了
2024年3月31日：販売終了

搭載オリジナルアプリ

壁紙や時計アプリには、カシオの携帯電話で人気だったアデリーペンギン（通称「カシペン」）が登場します。これは、G'zOneシリーズには初の試みです。

主な機能・対応サービス

PC向けWebブラウザが標準搭載

関連事項

ガラホ
ガラケー
携帯電話
京セラ
G'zOne
TORQUE X01 KYF33: 京セラの前モデル。Android 5.1.1をベースとしています。
G'zOne TYPE-X: 事実上の先代機種。カシオ計算機製です。
カシオ計算機: かつてG'zOneシリーズを製造していたメーカー。
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ
NECモバイルコミュニケーションズ
フィーチャーフォン

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