IS12S

Xperia acro HD IS12S

Xperia acro HD IS12S（エクスペリア アクロ エイチディー あいえす いちにえす）は、ソニーモバイルコミュニケーションズが日本の携帯電話事業者であるKDDIや沖縄セルラー電話向けに開発したスマートフォンです。このモデルは2012年に登場し、ISシリーズの一環として位置付けられています。製造型番はSOI12であり、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが発表した最後の機種ともなっています。

概要と特長

このスマートフォンは、先代のIS11S（SOI11）の後継機種であり、Xperiaシリーズでありながらもau向けに特化しています。開発コードネームは「Hayate」で、兄弟機種にはNTTドコモ向けのSO-03Dがありますが、仕様には若干の違いがあります。IS11Sには搭載されていなかった防水性能やデュアルコアCPU、HD液晶が特徴で、これにより性能と使用シーンの幅が広がっています。

ただし、モバイルWiMAXには非対応であり、またSO-03Dとは異なりテザリング機能も持ち合わせていません。バッテリーカバーはユーザー自身で取り外しできない設計となっており、電池パックの交換は有償修理対応となるため注意が必要です。交換にかかる費用は5,092円で、利用者の手間を考慮した設計となっています。加えて、本機はS002（SO002）以来となるグローバルパスポートCDMAには非対応ですが、UMTSデータローミングには対応しています。

特に嬉しい点として、auの通信サービスにおいては、初めて挿入したau ICカード以外も利用可能という利点があります。これにより、他のau ICカードを利用する際の制約が少なく、ユーザーにとって利便性が向上しています。

Android 4.0へのアップデート

2012年7月31日より、Xperia acro HD IS12SのAndroid 4.0へのバージョンアップが始まりました。このアップデートには多くの機能改善が含まれており、ブラウザでスマートフォン向けとパソコン向けのサイトを簡単に切り替えられる機能や、カレンダーのズーム機能の追加が行われました。また、Eメールアプリの改善やデコレーション絵文字の刷新、添付ファイルの保存先変更機能など、ユーザーが使いやすくなるための工夫が施されています。特筆すべきは、音楽アプリが従来のMusic PlayerからWALKMANに変更されたことで、音楽の楽しみ方が新たな次元に引き上げられました。

歴史的な出来事

このモデルは携帯電話業界の中でも注目される存在であり、2012年1月10日のCESで発表された後、様々な開発工程を経て同年3月から販売が開始されました。初期の日本国内向け発売は北陸・中国・四国・九州・沖縄地区からスタートし、その後は北海道や中部地区に拡大していきました。これに続いて新色の発売もあり、2013年にはBluetooth SIGの認証を再取得するなど、進化を続けています。

プリインストールアプリと機能

Xperia acro HD IS12Sには、SE Home、POBox Touch 5.0、Timescape、TrackID、Skype、jibe、au one マーケット、LISMO、Video Unlimited、PS Storeなど多数のアプリがプリインストールされています。特にPC向けのWebブラウザが標準搭載されており、携帯向けサイトは他のデバイスと同様に閲覧できません。また、安心セキュリティパックにもフル対応しており、セキュリティ面でも信頼性があります。

アップデートと不具合修正

本機はリリース後も定期的に不具合の修正アップデートが行われており、スリープ復帰時にディスプレイが表示されない問題、再起動の際に発生した不具合などが改善されてきました。

このように、Xperia acro HD IS12Sは多機能でありながら使いやすい設計がなされており、日本市場においても存在感を示し続けるモデルとなっています。

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