Irrlicht Engine
Irrlicht Engine（イルリヒト・エンジン）は、C++で開発されたオープンソースの3次元ゲームエンジンです。Windows、macOS、Linuxといった主要なデスクトップOSに加え、Windows CEのような組み込みOSまで、幅広いプラットフォームに対応しています。オープンソースであるため、Xbox、PlayStation Portable、Symbian OS、iPhone、Google Native Clientといった多様な環境への移植も実現しています。
Irrlichtの特徴は、その軽量さと高い移植性にあります。オブジェクトサイズが小さく、ハードウェアへの依存度が低いため、様々な環境でスムーズに動作します。また、学習コストが低く、活発なコミュニティによって支えられているため、初心者でも比較的容易に使い始めることができます。さらに、非公式の言語バインディングによって、.NET、Java、Perl、Ruby、Python、FreeBASIC、Lua、Delphi、C++ Builder、AutoIt、Game Makerなど、多岐にわたるプログラミング言語での利用が可能です。
開発は2003年にNikolaus Gebhardt氏によって開始され、2006年にバージョン1.0がリリースされました。当初は単独開発でしたが、その後開発チームは10人に拡大し、現在も精力的な開発が続けられています。
Irrlichtは、OpenGL、DirectX 8/9に加え、ソフトウェアラスタライザによるレンダリングをサポートしています。外部レンダラーやウィンドウシステムはプラグインとして容易に追加できるため、SDL、iPhone、Symbian OSといった環境への対応もコミュニティによって実現しています。標準的なマテリアルレンダラーライブラリが付属しており、高度な技術をハードウェアが処理できない場合でも代替マテリアルを使用できます。また、新たなマテリアルは実行時にエンジンへ追加できるため、ユーザー独自のカスタマイズが可能です。固定機能パイプラインに加え、プログラマブルなピクセル/バーテックスシェーダー（1.1から3.0）、ARBフラグメント/バーテックスプログラム、HLSL、Cg、GLSLマテリアルをサポートし、高度な表現を可能にしています。
対応ファイル形式も豊富で、3ds Maxファイル、Quake 2 MD2モデル、Maya .objオブジェクト、Quake 3 .bspマップ、MilkShape 3Dオブジェクト、DirectX .xファイルなどを読み込み、表示できます。さらに、外部プラグインによって3Dフォーマットの拡張も可能です。照明、カメラ、3Dオブジェクトは「Scene Nodes」と呼ばれる木構造で管理され、汎用アニメーターによる制御、ノード間の相互管理、またはユーザーによる手動操作が可能です。地形レンダラー、天球、BSP（Binary Space Partitioning）による屋内シーン、骨格アニメーション、ステンシルシャドウ、ビルボード、パーティクルシステム、水面など、豊富な組み込みノード型が用意されており、複雑なシーンを容易に構築できます。また、実行時に新たなノード型を追加することもでき、コミュニティによって提供されるノードも利用可能です。
スキンを設定可能な2DGUIが付属しており、ユーザーは独自（またはコミュニティ製）のウィジェットをプラグインとして利用できます。イベントシステムは、マウス、キーボード、ジョイスティック、GUIイベントを直接処理でき、外部ライブラリへの依存を避けることができます。ファイルシステムはプラットフォームに依存しない抽象化がされており、ZIPアーカイブ内のファイルにも透過的にアクセスできます。その他、XMLの読み書き、スクリーンショット、画像・メッシュ操作、多様なファイル形式での保存など、豊富な入出力機能も備えています。
衝突判定機能を備えていますが、本格的な物理演算エンジンの代替として使うことは推奨されていません。
オープンな性質から、多くの開発者がIrrlicht用のワールドエディタを開発しています。シーンをXMLファイルとして保存・読み込みできる機能も提供しています。作者のNikolaus Gebhardt氏の会社であるAmbieraが開発した「irrEdit」は、強力なラジオシティライトマップ生成器やSquirrelスクリプトによるインターフェースを持ち、Irrlichtの機能を強力にサポートします。その他、「Sourena 3D World Editor」などのエディタも開発されています。
音声サポートがないため、AmbieraはIrrlichtと連携する音声ライブラリ「irrKlang」も開発しています。irrKlang対応のDLLをirrEditで使用すれば、irrEditで音声の再生・編集が可能です。また、AmbieraはIrrlichtのXMLパーサである「irrXML」も開発しています。その他の拡張機能は、関連コミュニティサイトにて公開されています。
OGRE
OpenSceneGraph
Panda3D
Delta3D
CrystalSpace
Visualization Library
作者のブログ
Irrlicht Engine Wiki at irrlicht3d.org
DevMaster.net details and reviews of Irrlicht
ドイツのコンピュータ雑誌でのレビュー（ドイツ語）
南アフリカのゲーム開発雑誌での記事
Java での Irrlicht 利用についての連載記事
3-D Graphics Programming with Irrlicht Linux Journal, April 2009
Irrlicht A GoGO 初心者向けの日本語の解説サイト（現在更新停止）
ARCANA 日本語対応独自ビルド配布サイト
Irr Lesson ステップアップ式で学ぶ日本語の解説サイト
Irrlichtの特徴は、その軽量さと高い移植性にあります。オブジェクトサイズが小さく、ハードウェアへの依存度が低いため、様々な環境でスムーズに動作します。また、学習コストが低く、活発なコミュニティによって支えられているため、初心者でも比較的容易に使い始めることができます。さらに、非公式の言語バインディングによって、.NET、Java、Perl、Ruby、Python、FreeBASIC、Lua、Delphi、C++ Builder、AutoIt、Game Makerなど、多岐にわたるプログラミング言語での利用が可能です。
開発は2003年にNikolaus Gebhardt氏によって開始され、2006年にバージョン1.0がリリースされました。当初は単独開発でしたが、その後開発チームは10人に拡大し、現在も精力的な開発が続けられています。
機能・特徴
Irrlichtは、OpenGL、DirectX 8/9に加え、ソフトウェアラスタライザによるレンダリングをサポートしています。外部レンダラーやウィンドウシステムはプラグインとして容易に追加できるため、SDL、iPhone、Symbian OSといった環境への対応もコミュニティによって実現しています。標準的なマテリアルレンダラーライブラリが付属しており、高度な技術をハードウェアが処理できない場合でも代替マテリアルを使用できます。また、新たなマテリアルは実行時にエンジンへ追加できるため、ユーザー独自のカスタマイズが可能です。固定機能パイプラインに加え、プログラマブルなピクセル/バーテックスシェーダー（1.1から3.0）、ARBフラグメント/バーテックスプログラム、HLSL、Cg、GLSLマテリアルをサポートし、高度な表現を可能にしています。
対応ファイル形式も豊富で、3ds Maxファイル、Quake 2 MD2モデル、Maya .objオブジェクト、Quake 3 .bspマップ、MilkShape 3Dオブジェクト、DirectX .xファイルなどを読み込み、表示できます。さらに、外部プラグインによって3Dフォーマットの拡張も可能です。照明、カメラ、3Dオブジェクトは「Scene Nodes」と呼ばれる木構造で管理され、汎用アニメーターによる制御、ノード間の相互管理、またはユーザーによる手動操作が可能です。地形レンダラー、天球、BSP（Binary Space Partitioning）による屋内シーン、骨格アニメーション、ステンシルシャドウ、ビルボード、パーティクルシステム、水面など、豊富な組み込みノード型が用意されており、複雑なシーンを容易に構築できます。また、実行時に新たなノード型を追加することもでき、コミュニティによって提供されるノードも利用可能です。
スキンを設定可能な2DGUIが付属しており、ユーザーは独自（またはコミュニティ製）のウィジェットをプラグインとして利用できます。イベントシステムは、マウス、キーボード、ジョイスティック、GUIイベントを直接処理でき、外部ライブラリへの依存を避けることができます。ファイルシステムはプラットフォームに依存しない抽象化がされており、ZIPアーカイブ内のファイルにも透過的にアクセスできます。その他、XMLの読み書き、スクリーンショット、画像・メッシュ操作、多様なファイル形式での保存など、豊富な入出力機能も備えています。
衝突判定機能を備えていますが、本格的な物理演算エンジンの代替として使うことは推奨されていません。
拡張性
オープンな性質から、多くの開発者がIrrlicht用のワールドエディタを開発しています。シーンをXMLファイルとして保存・読み込みできる機能も提供しています。作者のNikolaus Gebhardt氏の会社であるAmbieraが開発した「irrEdit」は、強力なラジオシティライトマップ生成器やSquirrelスクリプトによるインターフェースを持ち、Irrlichtの機能を強力にサポートします。その他、「Sourena 3D World Editor」などのエディタも開発されています。
音声サポートがないため、AmbieraはIrrlichtと連携する音声ライブラリ「irrKlang」も開発しています。irrKlang対応のDLLをirrEditで使用すれば、irrEditで音声の再生・編集が可能です。また、AmbieraはIrrlichtのXMLパーサである「irrXML」も開発しています。その他の拡張機能は、関連コミュニティサイトにて公開されています。
関連項目
OGRE
OpenSceneGraph
Panda3D
Delta3D
CrystalSpace
Visualization Library
外部リンク
作者のブログ
Irrlicht Engine Wiki at irrlicht3d.org
DevMaster.net details and reviews of Irrlicht
ドイツのコンピュータ雑誌でのレビュー（ドイツ語）
南アフリカのゲーム開発雑誌での記事
Java での Irrlicht 利用についての連載記事
3-D Graphics Programming with Irrlicht Linux Journal, April 2009
Irrlicht A GoGO 初心者向けの日本語の解説サイト（現在更新停止）
ARCANA 日本語対応独自ビルド配布サイト
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