LyX
LyX（リクス、リックス、またはリュクスと発音されることが多い）は、TeXをバックエンドとして利用するGUIベースのワープロソフトです。従来のWYSIWYG（見たままが得られる）とは異なり、WYSIWYM（意味したものが得られる）という概念を提唱しています。
WYSIWYMとは、ユーザーが文書の内容と構造に注力すれば、La[[TeX]]の強力な組版処理によって自動的に美しいフォーマットが適用されるという考え方です。LyXを使用することで、ユーザーは特別な組版の知識がなくても、プロフェッショナルな品質の文書を効率的に作成できます。組版の大部分は、事前に定義された「スタイル」という規則に従ってコンピュータが自動的に行います。La[[TeX]]の知識は必須ではありませんが、La[[TeX]]に詳しいほどLyXをより効果的に活用できます。
LyXは、数式を扱う機能に優れているため、主に工学や科学分野で広く利用されています。しかし、その高い機能性と使いやすさから、書誌情報データベースとの連携や複数ファイル管理機能も備えており、他の分野の研究者や文書作成者にも利用が広がっています。
主な機能は以下の通りです。
GUI: メニューなどの直感的な操作が可能なGUIを提供します。
自動番号付けと目次生成: 章や節に自動的に番号を付与し、目次を自動生成します。
レイアウト: 字下げ、空白、ハイフネーションなど、標準的な印刷規則に従ったレイアウトが自動で適用されます。
標準操作: カット＆ペーストやスペルチェックなどの標準的な操作をサポートしています（GNU Aspellを利用）。
脚注: 脚注機能を搭載。
テキストクラスとテンプレート: La[[TeX]]の `\documentclass[arguments]{theclass}` コマンドに類似したテキストクラスとテンプレートが利用可能です。
TeXサポート: XeTeXとLuaTeXの基本的なサポートを提供しています。
BibTeX: BibTeXをサポートし、文献管理が容易に行えます。
WYSIWYGエディタ: 表エディタと数式エディタをWYSIWYGで利用できます。
数式処理システム: Maple, Maxima, Octave, Mathematicaなどの数式処理システムとの連携をサポートします。
画像形式: PDF, EPS, SVG, Xfig, Diaなど、多様な画像形式をサポートします。
各種文書形式: さまざまな文書形式のインポートに対応しています。
エクスポート: DocBook SGML形式でのエクスポートに対応し、Jade, Openjade, pdfTeX, pdfJadeTeXなどのSGMLツールで処理できます。また、HTML, PDF, PostScript, RTF, テキスト形式など、複数のフォーマットで出力可能です。
LyXは、UNIX、macOS、OS/2、Windows、Linuxなど、様々なオペレーティングシステム上で動作します。また、自由ソフトウェアであり、フリーソフトウェア財団が定義するGNU General Public Licenseのもとで、自由に改変・再配布が可能です。
LyXは多言語に対応しており、右から左へ記述する言語もサポートしています。以前はCJK-LyXという多バイト言語（日本語、中国語、韓国語）をサポートする派生バージョンがありましたが、バージョン1.5.0以降は公式リリースに統合されました。ソフトウェアのメニューなども多言語に対応しています。
1995年: マティアス・エトリッヒがシェアウェアとしてLyrixの開発を開始。
初期: ネットニュースでの発表後、大きな反響を得て、LyXに改称。
オープンソース化: GNU General Public License下でリリース、オープンソースプロジェクトとなる。ファイル拡張子 '.lyx' が名称の由来。
1999年: バージョン1.0.0をリリース。
2003年2月7日: バージョン1.3.0をリリース。
2006年3月8日: バージョン1.4.0をリリース。
2007年7月27日: バージョン1.5.0をリリース。このバージョンから正式に多言語対応となる。
2008年11月10日: バージョン1.6.0をリリース。
2011年5月8日: バージョン2.0.0をリリース。
2011年5月9日: バージョン1.6.10をリリース。
2014年4月25日: バージョン2.1.0をリリース。
2016年3月27日: バージョン2.2.0をリリース。
2018年3月16日: バージョン2.3.0をリリース。
* 2024年5月31日: バージョン2.4.0をリリース。La[[TeX]]がUTF-8を既定のエンコーディングとしたのに伴い、LyXでもUTF-8を全面的に既定値とした。ePub 3/DocBook 5/XHTML 5へのエクスポートも可能となった。
LyXは、WYSIWYMの思想に基づき、高品質な文書作成を支援する強力なツールです。La[[TeX]]の知識がなくてもプロフェッショナルな文書作成を可能にする一方で、La[[TeX]]の知識があれば、さらに高度なカスタマイズもできます。
WYSIWYMとは
WYSIWYMとは、ユーザーが文書の内容と構造に注力すれば、La[[TeX]]の強力な組版処理によって自動的に美しいフォーマットが適用されるという考え方です。LyXを使用することで、ユーザーは特別な組版の知識がなくても、プロフェッショナルな品質の文書を効率的に作成できます。組版の大部分は、事前に定義された「スタイル」という規則に従ってコンピュータが自動的に行います。La[[TeX]]の知識は必須ではありませんが、La[[TeX]]に詳しいほどLyXをより効果的に活用できます。
主な特徴と機能
LyXは、数式を扱う機能に優れているため、主に工学や科学分野で広く利用されています。しかし、その高い機能性と使いやすさから、書誌情報データベースとの連携や複数ファイル管理機能も備えており、他の分野の研究者や文書作成者にも利用が広がっています。
主な機能は以下の通りです。
GUI: メニューなどの直感的な操作が可能なGUIを提供します。
自動番号付けと目次生成: 章や節に自動的に番号を付与し、目次を自動生成します。
レイアウト: 字下げ、空白、ハイフネーションなど、標準的な印刷規則に従ったレイアウトが自動で適用されます。
標準操作: カット＆ペーストやスペルチェックなどの標準的な操作をサポートしています（GNU Aspellを利用）。
脚注: 脚注機能を搭載。
テキストクラスとテンプレート: La[[TeX]]の `\documentclass[arguments]{theclass}` コマンドに類似したテキストクラスとテンプレートが利用可能です。
TeXサポート: XeTeXとLuaTeXの基本的なサポートを提供しています。
BibTeX: BibTeXをサポートし、文献管理が容易に行えます。
WYSIWYGエディタ: 表エディタと数式エディタをWYSIWYGで利用できます。
数式処理システム: Maple, Maxima, Octave, Mathematicaなどの数式処理システムとの連携をサポートします。
画像形式: PDF, EPS, SVG, Xfig, Diaなど、多様な画像形式をサポートします。
各種文書形式: さまざまな文書形式のインポートに対応しています。
エクスポート: DocBook SGML形式でのエクスポートに対応し、Jade, Openjade, pdfTeX, pdfJadeTeXなどのSGMLツールで処理できます。また、HTML, PDF, PostScript, RTF, テキスト形式など、複数のフォーマットで出力可能です。
プラットフォームとライセンス
LyXは、UNIX、macOS、OS/2、Windows、Linuxなど、様々なオペレーティングシステム上で動作します。また、自由ソフトウェアであり、フリーソフトウェア財団が定義するGNU General Public Licenseのもとで、自由に改変・再配布が可能です。
多言語対応
LyXは多言語に対応しており、右から左へ記述する言語もサポートしています。以前はCJK-LyXという多バイト言語（日本語、中国語、韓国語）をサポートする派生バージョンがありましたが、バージョン1.5.0以降は公式リリースに統合されました。ソフトウェアのメニューなども多言語に対応しています。
歴史
1995年: マティアス・エトリッヒがシェアウェアとしてLyrixの開発を開始。
初期: ネットニュースでの発表後、大きな反響を得て、LyXに改称。
オープンソース化: GNU General Public License下でリリース、オープンソースプロジェクトとなる。ファイル拡張子 '.lyx' が名称の由来。
1999年: バージョン1.0.0をリリース。
2003年2月7日: バージョン1.3.0をリリース。
2006年3月8日: バージョン1.4.0をリリース。
2007年7月27日: バージョン1.5.0をリリース。このバージョンから正式に多言語対応となる。
2008年11月10日: バージョン1.6.0をリリース。
2011年5月8日: バージョン2.0.0をリリース。
2011年5月9日: バージョン1.6.10をリリース。
2014年4月25日: バージョン2.1.0をリリース。
2016年3月27日: バージョン2.2.0をリリース。
2018年3月16日: バージョン2.3.0をリリース。
* 2024年5月31日: バージョン2.4.0をリリース。La[[TeX]]がUTF-8を既定のエンコーディングとしたのに伴い、LyXでもUTF-8を全面的に既定値とした。ePub 3/DocBook 5/XHTML 5へのエクスポートも可能となった。
LyXは、WYSIWYMの思想に基づき、高品質な文書作成を支援する強力なツールです。La[[TeX]]の知識がなくてもプロフェッショナルな文書作成を可能にする一方で、La[[TeX]]の知識があれば、さらに高度なカスタマイズもできます。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。