N-02B:進化した機能とデザインが融合したFOMA端末
NECが開発し、
NTTドコモから発売されたFOMA
端末N-02Bは、同社のPRIMEシリーズに属するスマートフォンです。
N-01AやN-06Aの後継機種として登場し、高いカメラ性能と多様な通信機能を備え、多くのユーザーから支持を集めました。
デザインと操作性
N-02Bは、N905iやN906iで採用されていた折りたたみ・回転二軸式デザインを採用。直感的な操作が可能なニューロポインターと
タッチパネルを搭載し、NEC独自のUIを提供しました。また、オペレータパックの搭載により、ソフトキーの配置がドコモ共通のものに変更され、使いやすさが向上しています。
高速カメラ機能
N-02Bの大きな特徴は、その高速カメラ機能です。「瞬撮ケータイ」というキャッチコピーが示す通り、起動時間約0.8秒、撮影間隔約1.5秒という驚異的なスピードを実現しました。これは、クイックショット機能によるものです。最高画素設定時でも、スムーズな撮影が可能です。
カメラは1220万画素の高画質で、広角28mmレンズを搭載。ISO感度最大3200相当の高感度撮影モードに対応し、夜景や暗い場所でも綺麗に撮影できます。さらに、「ついてくフォーカスモード」により、タッチ操作だけで被写体にピントを合わせることが可能です。9種類のオート撮影モードを搭載し、人物、風景、夜景など、様々なシーンを自動で判別し、PictMagic IVによる最適な画質調整が施されます。
充実の通信機能
N-02Bは、高速データ通信規格HSUPA(最大5.7Mbps)に対応。快適なデータ通信を可能にしました。また、
NTTドコモのフェムトセルサービス「マイエリア」にも対応し、屋内での通信品質向上にも貢献しています。
さらに、
Wi-Fi機能も搭載。ホームUやPASSAGE DUPLEといったIPセントレックスにも対応し、ビジネスシーンでも活用できます。そして、注目すべきは「アクセスポイントモード」(テザリング機能)です。パソコンやゲーム機などをインターネットに接続することができ、モバイル
Wi-Fiルーターとしての役割も果たしました。ただし、複数台の同時接続やWANへのルーティングはできないため、本格的な
ルーター機能とは異なっていました。
その他の機能と歴史
N-02Bには、GPS機能も搭載されています。また、様々なiアプリがプリインストールされており、購入後すぐに利用可能です。
発売は
2009年12月11日。リリース前には、JATE(電気通信
端末機器審査協会)の審査を通過しています。発売後には、メール受信時のフリーズや電源落ちなどの不具合が報告されましたが、ソフトウェアアップデートで順次修正されました。
まとめ
N-02Bは、高速カメラ、充実の通信機能、そして使いやすいUIを備えた、当時としては非常に高性能なスマートフォンでした。テザリング機能の先駆けとなったアクセスポイントモードや、多様なアプリ対応なども評価され、多くのユーザーに支持された機種と言えるでしょう。俳優の
玉木宏さんをイメージキャラクターに起用するなど、マーケティング面でも成功を収めています。同時期に発売されたカシオブランドのEXILIMケータイCA-01Cとは、電池パックが共通という関係性もあります。