Ogg Media

OGM（Ogg Media）は、トビアス・ウォールドボーゲル氏が個人で開発した動画ファイルフォーマットです。拡張子は.ogmで、OGMファイルやOGMコンテナとも呼ばれます。Oggの仕様をベースにしていますが、Oggプロジェクトとはコンテナレベルでの互換性はあるものの、完全に独自の仕様で構築されています。そのため、Oggプロジェクト公式からはサポートされていません。

OGMの最大の特徴は、音声部分にVorbisを使用できる点です。VorbisはMP3よりも高音質とされており、これにより、OGMは高品質な音声付き動画を実現しました。当時の動画ファイル形式として主流であったAVIではVorbisオーディオに対応していなかったため、この点はOGMの大きなアドバンテージでした。

OGMは、動画再生における利便性も追求しています。キーフレーム単位での高速シークに対応しており、動画の特定箇所へのジャンプがスムーズに行えます。また、チャプター機能も搭載されており、動画を分割して頭出しすることが可能です。さらに、多言語字幕（SRT形式）にも対応しているため、異なる言語の字幕を表示できます。

OGMは、複数のオーディオトラックに対応しているのも特徴です。Vorbisだけでなく、MP3、AC-3、AAC、LPCMといった様々な形式のオーディオトラックを格納できます。これにより、ユーザーは複数の音声トラックを切り替えながら動画を楽しむことができます。また、不完全なファイルでも再生できるため、ダウンロード中にエラーが発生した場合でも、ある程度の内容は視聴できます。

OGMでよく利用されたコーデックの組み合わせは、XvidとVorbisです。これにより、高画質かつ高音質な動画が実現できました。ただし、音声コーデックはVorbisに限定されず、MP3も利用可能です。具体的なファイル例としては、(XviD+Vorbis).ogmや(DivX+MP3).ogmなどが挙げられます。

OGMの開発は事実上終了しており、現在はMatroskaが後継的な存在として広く利用されています。

OGMの特徴

Vorbisオーディオ対応（AVIはVorbisオーディオに非対応）
キーフレーム単位での高速シーク
チャプター（頭出し機能）
多言語字幕（SRT）
様々な形式の複数のオーディオトラック（MP3、AC-3、AAC、Vorbis、LPCM）
不完全ファイルでも再生可能

コーデック

XvidとVorbisの組み合わせで使われることが多かった。
音声はVorbisだけでなく、MP3なども使用可能である。

ファイル例

(XviD+Vorbis).ogm
(DivX+MP3).ogm

脚注

関連項目

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オープンソースのコーデックとコンテナフォーマット一覧

外部リンク

* OGM再生法:OGM動画とは(妖精現実フェアリアル)

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