PT003

PT003：パンテックが手がけたau向けフィーチャーフォンの最終章

PT003は、韓国のパンテック（パンテックワイヤレスジャパン）が日本国内向けに開発し、KDDIおよび沖縄セルラー電話のauブランドで展開された3G対応フィーチャーフォンです。既存モデルであるPT002の後継機であり、同社がau向けに発売したフィーチャーフォンとしては最後の機種となりました。

概要

本機は、通話とメールといった基本的な機能に特化しており、ライトユーザーやシニア層、そしてmamorinoシリーズから移行した高学年以上の青少年層を主なターゲットとしていました。子ども向けの利用を想定したティーンズモードも搭載されており、機能制限も可能でした。

また、パンテック製のau向けフィーチャーフォンとしては初めて、おサイフケータイやワンセグ（録画機能は非対応）に対応しました。ただし、着うたフルやLISMO Playerは利用できません。さらに、au向けのフィーチャーフォンとしては初となるmicro au ICカードを採用しました。

絵文字はシンプルなものが採用されています。基本プラットフォームには、従来のKCPではなく、auフィーチャーフォン専用のオリジナルプラットフォームであるKCP3.xの基となったBrew MPが搭載されました。これは、2022年3月現在、日本国内向けとしては唯一の採用例です。

充電端子には、F001（FJ001）に次いでmicroUSBインターフェースが採用されました。

沿革

2012年5月15日：KDDIおよびパンテックワイヤレスジャパンより公式発表。
2012年6月28日：連邦通信委員会（FCC）を通過。
2012年9月7日：全国で一斉発売。当初は9月中旬の発売予定でしたが、諸般の事情により発売日が前倒しになりました。
2013年1月以降：プリペイド用端末として全国で提供開始。
2013年8月：関東、中部、北陸、関西、中国地区で販売終了。
2013年9月：プリペイド用端末を除き、上記以外の地域で販売終了。
2013年12月：プリペイド用端末としての販売も終了。
2014年6月12日：ケータイアップデートを実施。
2016年4月30日：スマートフォンの普及に伴い、LISMO Book Storeのサービスが終了。
2018年3月31日：EZアプリ（B）やグローバルパスポート（CDMA）などの各種サービスが終了。
2022年3月31日：auの3Gサービス完全終了に伴い、本端末は利用不可となりました。

対応サービス

本機は、3Gネットワークを利用した各種サービスに対応していましたが、2022年3月31日の3Gサービス終了に伴い、これらのサービスは利用できなくなっています。

ケータイアップデート

2014年6月12日には、Cメール送信に失敗する場合があるという事象を改善するためのアップデートが実施されました。

関連機種

A1405PT
W62PT（簡単ケータイ）
PT001（簡単ケータイS）
PT002
K006
GRATINA KYY06

外部リンク

PT003（au） - ウェイバックマシン
* PT003（パンテックワイヤレスジャパン）

このPT003は、パンテックがau向けにリリースした最後のフィーチャーフォンであり、同社の技術とデザインが詰まった一台と言えるでしょう。シンプルながらも、必要十分な機能を備え、幅広いユーザー層に対応したモデルでした。

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