RIZIN WORLD SERIES in KOREA

『RIZIN WORLD SERIES in KOREA』は、日本の総合格闘技プロモーションRIZINが主催した大会の一つです。このイベントは、2025年5月31日、韓国・仁川広域市のパラダイスシティで開催されました。

RIZINにとって、これは2023年11月の『RIZIN LANDMARK 7』に続く、団体として2度目の海外でのイベントとなりました。特にこの大会の大きな特徴は、主要な対戦カードとして日本と韓国のトップファイターたちによる国家対抗戦が組まれた点にあります。両国の威信をかけた戦いが、多くの格闘技ファンの注目を集めました。

大会はキックボクシングルールによる試合から始まりました。第1試合は62.0kg契約ワンマッチ、カン・ボムジュン選手と日本の井上聖矢選手が対戦し、3ラウンド終了時の判定3-0で井上選手が勝利しました。続く第2試合もキックルール、67.5kg契約ワンマッチ。韓国のジョ・サンへ選手と日本の宇佐美秀メイソン選手が対戦し、互角の展開の末、3ラウンド終了時の判定は0-0のドローとなりました。

第3試合からはMMAルール。63.0kg契約ワンマッチで、韓国のクォン・ヨンチョル選手が日本の三浦孝太選手と対戦。1ラウンド2分46秒、クォン・ヨンチョル選手がグラウンドでの膝蹴りでTKO勝利。第4試合は66.0kg契約ワンマッチ、ソン・ヨンジェ選手（韓国）と中原由貴選手（日本）が対戦。3ラウンド1分29秒、ソン・ヨンジェ選手が右ストレートでKO勝利。

第5試合も66.0kg契約ワンマッチ。ジ・ヒョクミン選手（韓国）が日本の武田光司選手と対戦し、2ラウンド4分13秒、左フックからのパウンドでTKO勝利。第6試合は61.0kg契約ワンマッチ、韓国のヤン・ジヨン選手と日本の金太郎選手が対戦。3ラウンド0分19秒、ヤン・ジヨン選手がパウンドでTKO勝利。

第7試合は71.0kg契約ワンマッチ、韓国のキム・シウォン選手と日本の宇佐美正パトリック選手が対戦。3ラウンド終了判定3-0で宇佐美選手が勝利。第8試合は女子49.0kg契約ワンマッチ、韓国のシン・ユリ選手と日本のケイト・ロータス選手が対戦。3ラウンド終了判定3-0でケイト・ロータス選手が勝利。

第9試合は71.0kg契約ワンマッチ、日本の大原樹理選手とジョニー・ケース選手（アメリカ）の対戦が予定されていましたが、波乱の結末となりました。試合自体は1ラウンド2分22秒にジョニー・ケース選手が右フックで大原選手を倒しましたが、ジョニー・ケース選手に330gの体重超過があったことが判明。この体重超過により、公式記録はノーコンテストと判断されました（ケース選手にはペナルティとしてイエローカード、20%減点が提示）。

第10試合は61.0kg契約ワンマッチ、韓国のキム・スーチョル選手と日本の佐藤将光選手が対戦。3ラウンド終了判定3-0で佐藤選手が勝利しました。そしてメインイベント、第11試合は71.0kg契約ワンマッチとして、韓国のキ・ウォンビン選手と元RIZINライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ選手（ブラジル）が対戦。サトシ・ソウザ選手が1ラウンド0分50秒、リアネイキッドチョークで一本勝ちを収め、大会を締めくくりました。

RIZIN WORLD SERIES in KOREAは、RIZINにとって海外戦略における重要な一歩となりました。日本と韓国の対抗戦というテーマに加え、実力者同士の対戦が多数組まれ、観客を沸かせました。特に日本人選手は、海外の強豪を相手に奮闘し、多くの試合で勝利を掴むなど、存在感を示しました。一方で、体重超過によるノーコンテストや、韓国勢の強さを見せつける試合もあり、国際戦ならではのドラマティックな展開が繰り広げられました。この大会は、RIZINのアジアにおける存在感を示すイベントとなりました。

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