S/2004 S 7

S/2004 S 7は、土星を周回する小さな衛星の一つです。この衛星は、2004年12月12日に、スコット・S・シェパード氏、デビッド・C・ジューイット氏、ブライアン・マースデン氏、ジャン・クレイナ氏らの観測チームによって発見されました。発見には、すばる望遠鏡、W・M・ケック天文台、ジェミニ北望遠鏡といった、当時最先端の大型望遠鏡群が用いられました。

発見の事実は、翌年の2005年5月3日に小惑星センターのサーキュラーで、翌5月4日には国際天文学連合のサーキュラーでそれぞれ公表され、S/2004 S 7という仮符号が与えられました。この一連の観測では、S/2004 S 7を含め、合計12個もの土星の新しい衛星が発見されています。

S/2004 S 7の推定直径は約6kmと非常に小さな衛星です。特筆すべき点として、この衛星は土星の自転方向とは逆向きに公転する逆行軌道を持っています。また、軌道の性質から、北欧群と呼ばれる、土星の衛星群に属すると考えられていますが、詳しいことはまだ解明されていません。この衛星の軌道離心率は0.5を超えており、これは土星の衛星の中でも非常に珍しい特徴です。

S/2004 S 7は、2004年の発見報告以降、再観測されておらず、現在では見失われた状態にあります。これは、衛星が非常に小さく、軌道が正確に把握されていないため、追跡が困難になっていることが理由として考えられます。

このように、S/2004 S 7は、発見されてから間もないにも関わらず、多くの謎に包まれた天体です。今後の観測によって、その詳細が明らかになることが期待されます。

S/2004 S 7の主な特徴

発見日: 2004年12月12日
発見者: スコット・S・シェパード、デビッド・C・ジューイット、ブライアン・マースデン、ジャン・クレイナ
推定直径: 約6km
軌道: 逆行軌道
所属: 北欧群（推定）
その他: 軌道離心率が0.5を超える

S/2004 S 7は、その特異な軌道や見失われている現状から、今後の研究対象として非常に興味深い天体と言えるでしょう。

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