System p

[IBM]] System pは、IBMが提供するUNIXサーバおよびワークステーションのシリーズです。このシリーズは、高性能なPOWERプロセッサを搭載し、オペレーティングシステム]には[[AIXやLinuxが利用できるのが特徴です。

歴史

System pは、そのルーツを1990年に発表されたRS/6000(RISC System/6000)に遡ります。当初、RS/6000はサーバとワークステーションの両方を指していましたが、後にブランド戦略の変更により、サーバは「eServer pSeries」という名称になりました。この名称変更は、IBMのサーバ全体ブランド「IBM Systems」における位置づけを明確にするためでした。さらに、POWER5プロセッサを搭載したモデルは「eServer p5」と称され、その後、ブランド名戦略の変更により「System p」となりました。

このシリーズは、時代の変化に合わせて様々なモデルが登場しています。初期のRS/6000には、エントリモデルとしてPOWERステーション320があり、これは20MHzのCPU動作周波数、29.5MIPSの性能、8MBから128MBの主記憶容量、120MBから800MBのHDD容量を備えていました。1990年代には、従来のMCAモデルからPReP/CHRPベースのPCIモデルに移行し、43P(7043)などが登場しました。そして、2008年4月には、後継となるPower Systemsが発表されました。

プロセッサ

System pシリーズでは、初期のRS/6000でPOWERおよびPOWER2プロセッサが使用されました。PowerPC ISAの開発後は、下位機種でPowerPC 604eなどが使われるようになり、上位機種やクラスターでは浮動小数点演算性能の高いPOWERプロセッサが継続して使用されました。整数演算性能を重視する商用向け機種では、PowerPCから派生したRS64プロセッサが採用されました。しかし、POWER4プロセッサの開発以降、RS64は使われなくなり、ビジネス用途と科学技術計算用途の区別がなくなりました。System pは主にPOWER5+を使用し、一部の下位機種やブレードサーバではPowerPC 970も利用されました。現在の最新プロセッサは、ブレードを含めてPOWER8です。

機能

IBM System p5およびIBM eServer p5以降のモデルでは、仮想化機能が強化されており、動的論理パーティショニング（Dynamic LPAR、D-LPAR）、マイクロパーティショニング、仮想I/Oサーバ（VIOS）などの機能が利用できます。オペレーティングシステムとしては、AIXおよびPOWER版のLinux（Linux on POWER）が利用可能です。

ディープ・ブルー

System pの技術は、スーパーコンピュータの開発にも貢献しました。特に有名なのは、チェスの世界チャンピオン、ガルリ・カスパロフに初めて勝利したコンピュータ「ディープ・ブルー」です。ディープ・ブルーは、30台のRS/6000と480台のチェス専用VLSIで構成され、1秒間に20億箇所の位置を評価する能力を持っていました。チェスプログラムはC言語で記述され、AIX上で動作しました。

関連項目

• - IBM Systems
• - System z
• - System i
• - System x

脚注

この記事は2008年11月1日以前にFree On-line Dictionary of Computingから取得した項目の資料を元に、GFDL バージョン1.3以降の「RELICENSING」(再ライセンス) 条件に基づいて組み込まれています。

外部リンク

• - IBM Power Systems
• - IBM Systems
• - IBM マーケットプレイス
• - IBM ソフトウェア
• - IBM RS/6000 PowerPC/AIX Notebook
• - RS/6000 Machine Timeline
• - RS/6000 Machine Type Models

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