THE BEST (格闘技イベント)

PRIDE THE BEST：若手と再起の舞台

「THE BEST」は、日本の総合格闘技イベント「PRIDE」が、2002年に開催した大会の一つです。無名選手や若手選手にPRIDEへの出場機会を提供し、新たな才能を発掘することを目的としていました。また、PRIDEから遠ざかっていた選手に再浮上の機会を与える場でもありました。

大会の概要

主催はPRIDEを運営するドリームステージエンターテインメント (DSE) で、2002年に全3回の大会が開催されました。試合ルールは5分2ラウンド制で、ロープが張られた八角形のリングで行われました。大会名「THE BEST」は、BLOOD（血）、ENERGY（情熱）、SWEAT（汗）、TEAR（涙）の頭文字と、最高の舞台を意味するBESTを組み合わせて名付けられました。

スカイパーフェクTV!でペイ・パー・ビューによる生中継が行われたほか、東海テレビが東海3県ローカルで深夜に録画放送を行いました。解説は当時格闘技雑誌『SRS-DX』編集長だった谷川貞治氏、高阪剛氏が務め、ゲストとして『PRIDE王』のナビゲーターを務めていたタレントの佐藤江梨子さんが出演しました。

東海テレビで放送されていたPRIDE情報番組『PRE-PRIDE』『PRIDE王』の番組内企画から、江宗勲選手、光岡映二選手、岡見勇信選手らが本大会で活躍し、PRIDE本戦への出場権を獲得しました。特に江選手には大きな期待が寄せられ、第2回大会からメインイベントを任されました。

高瀬大樹選手、ジャイアント落合選手、今村雄介選手ら、PRIDEから遠ざかっていた選手も、BESTでの活躍が認められ、PRIDEへの再出場を果たしました。特に高瀬選手は、BESTでの実績が評価され、2003年6月のPRIDE.26に出場しました。

PRIDEファンクラブ会員には、一般入場者よりも低価格なチケットが用意され、後楽園ホールやディファ有明といった比較的小規模な会場で開催されました。しかし、主役として期待されていた江宗勲選手が第3回大会を欠場し、そのまま格闘技を引退。最後の大会は、島田裕二レフェリーとブッカーKこと川崎浩市氏がプロデュースするチーム対抗戦という形式になりました。その後、DSEの体制変更に伴いPRIDE武士道シリーズが新設されたことで、BESTは終了しました。BEST出場選手のうち、高瀬選手、光岡選手、岡見選手らがPRIDE武士道に参戦しました。

THE BESTで使用された八角形のリングは、2001年10月のPRIDE.17からPRIDEのリングに採用される予定だったものが流用されたと言われています。

試合結果

第1試合：光岡映二 vs. アンソニー・マシアス（光岡映二 判定勝ち）
第2試合：キム・ジョンワン vs. マンモス佐々木（キム・ジョンワン 1R フロントチョークで勝利）
第3試合：高瀬大樹 vs. ジョイユ・デ・オリベイラ（高瀬大樹 判定勝ち）
第4試合：ジャイアント落合 vs. 西田操一（ジャイアント落合 1R KOで勝利）
第5試合：江宗勲 vs. アミール（江宗勲 2R KOで勝利）
第6試合：今村雄介 vs. ジョー・サン（今村雄介 1R スタンディング・アームロックで勝利）

関連項目

PRIDEの大会一覧

外部リンク

スポーツナビによる試合結果
バウトレビューによる試合結果
SHERDOGによる試合結果

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