UFC 173

UFC 173: バラオン vs. ディラショー 大会詳報

2014年5月24日、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナを舞台に、世界中から注目を集めたUFC 173が開催されました。この大会のメインイベントは、当時王者だったヘナン・バラオンと挑戦者TJ・ディラショーによるUFC世界バンタム級タイトルマッチ。この一戦以外にも、複数の注目カードが組まれ、会場は熱気に包まれました。

大会を彩るデビューと変更

UFC 173では、複数のファイターがUFCデビューを飾りました。Legend FCウェルター級王者リー・ジンリャン、キャリア7戦全勝のデイヴィッド・ミシャウド、そして5戦全勝のアーロン・フィリップスといった、将来を嘱望される選手たちが、満員の観客の前でUFCでの戦いを開始しました。

しかし、大会直前まで、負傷や薬物検査の陽性反応など、様々な理由からカード変更が相次ぎました。当初予定されていたマッチアップは大きく変動し、いくつかの試合はキャンセル、もしくは他の大会への延期という事態となりました。この変更劇は、大会の雰囲気に影響を与えたことは否めませんでしたが、残された試合は、その分、より注目を集めることとなりました。

変更の具体例としては、当初ダニー・ミッチェルと対戦予定だったデイヴィッド・ミシャウド、チェ・ドゥホと対戦予定だったアーロン・フィリップス、そしてカン・ギョンホと対戦予定だったチコ・カムスなど、複数の変更が影響しました。また、ジュニオール・ドス・サントス vs. スティーペ・ミオシッチ、チェール・ソネン vs. ヴァンダレイ・シウバといった注目カードは、The Ultimate Fighter Brazil 3 Finaleへと延期されました。さらに、イーブス・エドワーズ vs. ピオトル・ホールマンはUFC Fight Night 42へと移動しました。クリス・ワイドマン vs. ビクトー・ベウフォート、クリス・ワイドマン vs. リョート・マチダといったカードは、それぞれベウフォートの薬物検査失格とワイドマンの負傷により中止という結果となりました。

激闘の連続！各試合結果

変更の波乱の後も、UFC 173は多くの白熱した試合を展開しました。アーリープレリム、プレリミナリーカード、そしてメインカードと、各試合で選手たちは限界に挑む戦いを見せつけました。

特に注目すべきは、メインイベントのタイトルマッチです。バラオンとディラショーによる死闘は、5Rを通して観客を魅了し続けました。最終的に、ディラショーがTKO勝ちを収め、新王者に輝きました。この試合は、ファイト・オブ・ザ・ナイトにも選ばれ、両選手に賞金5万ドルが贈られました。

そのほかにも、ミッチ・クラークのTKO勝利、トニー・ファーガソンのKO勝利など、複数のKO/TKOによる試合結果が観客を沸かせました。また、リー・ジンリャン、サム・シシリア、ヴィンス・ピチェルといった選手たちは、判定勝ちでUFCでの初戦を飾りました。

各試合の詳細な結果は以下の通りです。以下に簡潔にまとめます。

アーリープレリム: リー・ジンリャンが判定勝ち、サム・シシリアが判定勝ち、ヴィンス・ピチェルが判定勝ち
プレリミナリーカード: ミッチ・クラークがTKO勝ち、クリス・ホルズワースが判定勝ち、トニー・ファーガソンがKO勝ち、マイケル・キエーザが判定勝ち
* メインカード: ジェームス・クラウスがTKO勝ち、水垣偉弥が判定勝ち、ロビー・ローラーがTKO勝ち、ダニエル・コーミエがTKO勝ち、そしてメインイベントではTJ・ディラショーがTKO勝ちで王座獲得

大会を締めくくる賞と今後の展望

UFC 173では、ファイト・オブ・ザ・ナイトにディラショー vs. バラオン、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトにディラショーとミッチ・クラークがそれぞれ選出されました。両賞受賞者には、5万ドルのボーナスが贈られました。

UFC 173は、数々のドラマと興奮に満ちた大会となりました。カード変更というアクシデントに見舞われながらも、選手たちの熱い闘志と観客の熱狂が一体となった、記憶に残る一夜となりました。この大会は、UFCの歴史に大きな一石を投じたと言えるでしょう。今後のUFCの発展にも期待がかかります。

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