VOCA

VOCA（The Vision of Contemporary Art）とは

VOCA（ヴォーカ）は、「The Vision of Contemporary Art」の頭文字を取った名称で、現代美術の振興を目的とした展覧会です。第一生命保険株式会社の全面的な支援を受け、毎年春に上野の[[森美術館]]で開催されています。この展覧会の特徴は、全国の美術館学芸員や研究者など、美術界の専門家が40歳以下の若手作家を推薦し、その作家たちが平面作品の新作を出品するという点にあります。

VOCA展は、若手作家にとって重要な発表の場であり、ここでの受賞はキャリア形成における大きなステップとなります。美術界の第一線で活躍する審査員によって選出された受賞者たちは、その後の活動において注目を集める存在となることが多いです。展覧会では、絵画、版画、写真、ドローイングなど、様々な平面作品が展示され、現代美術の多様な表現を垣間見ることができます。

審査員

歴代の審査員には、国内外の著名な美術評論家、キュレーター、美術館館長などが名を連ねています。以下に近年の審査員を記載します。

第31回（2024年）

荒木夏実（東京藝術大学准教授）
植松由佳（国立国際美術館学芸課長）
川浪千鶴（インディペンデント・キュレーター）
丹羽晴美
前山裕司（新潟市美術館館長）

第30回（2023年）

家村珠代（多摩美術大学教授）
荒木夏実（東京藝術大学准教授）
植松由佳（国立国際美術館学芸課長）
川浪千鶴（インディペンデント・キュレーター）
前山裕司（新潟市美術館館長）

第29回（2022年）

家村珠代（多摩美術大学教授）
荒木夏実（東京藝術大学准教授）
植松由佳（国立国際美術館学芸課長）
川浪千鶴（インディペンデント・キュレーター）
前山裕司（新潟市美術館館長）

第28回（2021年）

小勝禮子
水沢勉
家村珠代（多摩美術大学教授）
荒木夏実（東京藝術大学准教授）
前山裕司（新潟市美術館館長）

第27回（2020年）

小勝禮子
光田由里
柳沢秀行（大原美術館学芸課長）
水沢勉
家村珠代（多摩美術大学教授）

第26回（2019年）

島敦彦（金沢21世紀美術館館長）
光田由里
柳沢秀行（大原美術館学芸課長）
小勝禮子
水沢勉


第25回（2018年）

島敦彦（金沢21世紀美術館館長）
光田由里
柳沢秀行（大原美術館学芸課長）
小勝禮子
水沢勉

第24回（2017年）

建畠晢
本江邦夫
島敦彦（愛知県美術館館長）
光田由里
柳沢秀行（大原美術館学芸課長）


第23回（2016年）

建畠晢
本江邦夫
笠原美智子
片岡真実（森美術館チーフ・キュレーター）
神谷幸江（ジャパン・ソサエティ　ギャラリー・ディレクター）


第22回（2015年）

高階秀爾
酒井忠康
建畠晢
本江邦夫
笠原美智子
片岡真実（森美術館チーフ・キュレーター）



過去の審査員一覧は、inputに記載。

受賞者

過去の受賞者には、現在第一線で活躍する作家が多数います。VOCA賞の受賞は、その後の活動を大きく飛躍させるきっかけとなることが少なくありません。以下に近年の受賞者を記載します。

第31回（2024年）

【VOCA賞】大東忍｢風景の拍子｣
【VOCA奨励賞】片山真理｢red shoes #003｣｢red shoes #001｣｢red shoes #002｣
【VOCA奨励賞・大原美術館賞】上原沙也加｢幽霊たちの庭｣
【VOCA佳作賞】佐々瞬｢そこに暮らす人々は自らの歴史を記した｣、笹岡由梨子｢Animale／ベルリンのマーケットで働くクマ｣

第30回（2023年）

【VOCA賞】永沢碧衣｢山毛（やまごろも）をほどく｣
【VOCA奨励賞】エレナ・トゥタッチコワ｢手のひらの距離とポケットの土｣
【VOCA奨励賞 ･ 大原美術館賞】七搦綾乃｢Paradise IV｣
【VOCA佳作賞】黒山真央｢SIBLINGS｣
【VOCA佳作賞】田中藍衣｢Running Around｣

第29回（2022年）

【VOCA賞】川内理香子｢Raining Forest｣
【VOCA奨励賞】鎌田友介｢Japanese houses (Taiwan/Brazil/Korea/U.S./Japan)｣
【VOCA奨励賞】近藤亜樹｢ぼく　ここにいるよ｣
【VOCA佳作賞】谷澤紗和子｢はいけい　ちえこ さま｣
【VOCA佳作賞】堀江栞｢〈後ろ手の未来〉#2、〈後ろ手の未来〉#3、〈後ろ手の未来〉#4、〈後ろ手の未来〉#5、〈後ろ手の未来〉#6｣
【大原美術館賞】小森紀綱｢絵画鑑賞｣

第28回（2021年）

【VOCA賞】尾花賢一｢上野山コスモロジー｣
【VOCA奨励賞】鄭梨愛｢Vision｣
【VOCA奨励賞】水戸部七絵｢Picture Diary 20200910」「Picture Diary 20200904｣
【VOCA佳作賞・大原美術館賞】岡本秀｢複数の真理とその二次的な利用｣
* 【VOCA佳作賞】弓指寛治｢鍬の戦士と鉄の巨人｣

過去の受賞者一覧は、inputに記載。

VOCA展は、現代美術の動向を知る上で重要な展覧会の一つであり、若手作家の才能を発掘し、その活動を支援する役割を果たしています。毎年、新たな才能がこの展覧会から羽ばたいており、今後の現代美術界を担う作家たちの活躍が期待されます。

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