W31S

W31Sは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ（現・ソニーモバイルコミュニケーションズ）によって開発され、KDDIのauブランドから発売されたCDMA 1X WIN対応の携帯電話です。この機種は、音楽再生機能を強く打ち出した点が大きな特徴で、スライド式のデザインを採用しています。

音楽再生に関しては、着うたフルに対応しているほか、パソコンのSonicStageからATRAC3ファイルを転送して楽しむことができました。付属のマイク付きリモコンを使用することで、音楽プレーヤーのように操作することも可能です。本体にはメモリースティックPRO Duoに対応していますが、当時の著作権保護技術であるMagicGateが128MBまでしか対応していなかったため、メモリースティックPRO Duoからのオーディオ再生はできませんでした。ATRAC3ファイルを転送して音楽を楽しむためには、128MB以下のMGメモリースティックDuoを使用する必要がありました。

音楽再生機能以外にも、CMOSセンサーながら高画質な2メガピクセルのカメラ（スライドレンズカバー付き）やFMラジオなど、当時のハイエンドモデルにふさわしい機能を搭載していました。スライド式のデザインですが、開閉と連動した特定の機能はありません。

W31Sは、後のウォークマンケータイであるW42Sの源流になったと言える機種です。また、この機種を最後に、ソニー・エリクソン（現・ソニーモバイルコミュニケーションズ）のau向け端末からジョグダイヤルが廃止されましたが、後にW53Sで「＋JOG」として復活しました。

カラーバリエーションは、オレンジとホワイトの2色で、これはauのロゴマークをモチーフにしていると考えられます。

対応サービスとしては、以下のものがありました。

EZ「着うたフル」：プリセットコンテンツとしてYUKIの「JOY」(short ver.)が搭載されていました。
EZ「着うた」（ハイクオリティステレオ対応）
EZ・FM
EZナビウォーク
EZチャンネル
赤外線通信
メモリースティックオーディオ (ATRAC3)

関連機種として、以下のようなものがあります。

W42S：メモリースティックオーディオに対応したW31Sの後継機種です。
C404S：メモリースティックオーディオに対応したW31Sの先代機種で、携帯電話として初めてデジタル音楽再生機能を搭載しました。

また、CMソングにはYUKIの「長い夢」が採用されました。YUKIは後に、他社の携帯電話のCMにも出演しています。

詳細な情報については、以下の外部リンクもご参照ください。

au by KDDI
* KDDI au: オンラインマニュアル > W31S

もう一度検索